ギリシャ神話の戦争ストラテジー『Total War Saga: TROY』正式発表。8月13日にEpic Gamesストアでなんと「初日無料配布」へ

SEGAとCREATIVE ASSEMBLYは6月2日、『Total War Saga: TROY』を発表した。発売から1年間はEpic Gamesストアでのみの販売となり、発売初日はなんと無料配布するという。

SEGAとCREATIVE ASSEMBLYは6月2日、『Total War Saga: TROY』を正式発表した。現地時間8月13日(日本時間8月14日)に配信予定。対応プラットフォームはPC(Epic Gamesストア/Steam)で、発売後はMacやLinuxにも対応するという。発売から1年間はEpic Gamesストアでのみの販売となり、発売初日はなんと無料配布するという。初日にゲームを手に入れれば、その後はいつでもゲームを遊べるということだ。

『Total War Saga: TROY』は、トロイア戦争をテーマとしたストラテジーゲームだ。ホメロスのイーリアスから影響を受けているという。ゲーム内ではギリシャとトロイの両方の視点から、戦争を描いていくそうだ。指揮者としては、悪名高き戦士アキレス、高潔な庇護者ヘクター、気まぐれな王子パリス、そして復讐に燃えた王メネラオスを含む、8名の伝説の英雄のうちの1人となり、トロイ王国を救うため、あるいは征服するために戦っていく。ギリシャ神話がモチーフとなっていることで、ギリシャ神話の有名な生き物にインスピレーションを受けた援軍が登場。ミノタウロス、シクロプス、巨人そしてケンタウルスに似た戦士たちを含む、神話の部隊を呼んで戦うのだ。

『Total War』シリーズは、人気ストラテジーゲームシリーズ。ターン制の内政とダイナミックなリアルタイム戦闘で国づくりを進めていく。最新作では、ギリシャ神話のトロイア戦争をテーマとし、戦略、国政術、外後術、そして総力戦を通して帝国を築き、青銅器時代における地中海の覇者となっていく。


シリーズ新作が発表された『Total War Saga』であるが、公式の発信はゲーム情報というより、その売り方についての説明に重点が置かれている。Epic Gamesストア時限独占となった本作であるが、まず公式は「Epic Gamesストアの時限独占を好まないユーザーがいるのはわかっている」と切り出しつつ、シリーズの成長として必要であったと語っている。具体的にはユーザー層の開拓が必要で、新しいプラットフォームで展開したかったとコメント。Steamのみで展開するのではなく、他のストアでもタイトルをリリースし多角化をはかり、より『Total War』が多くのユーザーにリーチする環境整備を目指しているそうだ。

お金のためだけではないとしながら、財政的なサポートがあることを認めており、発売初日の無料配布分はEpic Gamesが負担することも明かされている。また批判的な意見については受け入れる姿勢を見せつつも、批判をするならスタジオ全体として批判し、決定権のない個人従業員を責めないでほしいとユーザーにお願いしている。そのほか、時限独占や無料配布をおこなうのは今作『Total War Saga: TROY』のみであり、今後のシリーズ新作はEpic Gamesストアでゲームを販売していくとしながらも、Steamで並行して売っていくとも語られている。FAQページでも、できるだけプラットフォームにとらわれない形で販売したいとしている。今回のEpic Gamesストアの時限独占は、あくまで試験的な取り組みであるようだ。

『Total War』シリーズといえば、Steamで数多くのプレイヤーベースを抱える人気ゲーム。このたびEpic Gamesストアにて時限独占販売をする上で、これまでの他スタジオが批判されてきた事例を見たのか、周到な説明を用意して発表に臨んでいる。FAQページも充実させ、かなり丁寧な説明をしているものの、ユーザーとしてはEpic Games独占のみならず無料ゲームとして配布されることへの懸念も強いようだ。またSteamとEpic Gamesストア間のクロスプレイやEpic GamesスタオのMod非対応(将来的には対応予定)などが、不安材料としてあげられている。

とはいえ、実際に販売してみなければ、この施策が商業的に・ファンベース的に正しかったかはわからない。良くも悪くもこれまで以上に注目が集まっている『Total War Saga: TROY』。例のごとく日本語には非対応であるが、8月14日の無料配布でシリーズデビューをしてみるのも悪くないだろう。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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