美少女パズルゲーム『Mirror』のSteamキーが4万5000本“ばら撒かれる”。新型コロナウイルス感染防止のため

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昨年末より中国にて存在が報じられ、今現在も感染拡大の一途をたどる新型コロナウイルス。1月31日時点では、日本国内を含む世界18か国で感染者の存在が確認されている。また日本時間の同日未明、WHOは緊急事態宣言を発表。感染が国境を越えて広がりつづけていることを踏まえ、国際的な協力態勢が必要との判断が下された。個人間および国際レベルでの感染予防・対策が不可欠な状況にある。こうしたなか、少し変わった形で感染予防を喚起する中国系企業も現れたようだ。

その企業とは、Paradise ProjectとKAGAMI WORKs。ゲームパブリッシャー/デベロッパーだ。両スタジオは1月28日、同社が開発を手がける美少女パズルゲーム『Mirror』のSteamページにてお知らせを投稿。見出しには「Wuhan, We’re With You!(武漢、私たちはあなたと共に!)」と記載されており、恐らく新型コロナウイルスの発生地とされている武漢で生活していた人々に向けてのメッセージなのだろう。開発元はお知らせの冒頭、国民が危険な状況に晒されていることを述べたのち、新型コロナウイルスの感染予防のためには家から出ないほうがいいと主張。続けて、なんと4万5000本もの『Mirror』を無料で受け取ってほしいと記載しているのだ。

『Mirror』のキー取得の方法としてはまず、お知らせの末尾に貼り付けられたURLをクリック。その先で電話番号と検証コードを入力すると、キーを入手できるようだ。配布期間は現地時間の2月10日まで。ただし日本国内の電話番号には対応していない。そもそも中国本土の電話番号のみをプレゼントの対象としており、あくまで中国国内のユーザーに向けたキャンペーンなのだろう。配布数に関してはかなり好調のようで、キーの数を1万本追加したことも明かされている。どうやら配布キーの数は元々3万5000本を予定していたようだ。

では一体なぜ販売・開発元は、『Mirror』の大量配布を突然おこなったのだろうか。同作の定価は205円。今回の配布数を踏まえると、約920万円もの金額に。そうなると今回の無料配布は、かなり無茶な取り組みにも思える。お知らせの内容を見る限り、KAGAMI WORKsは、感染につながりかねない国民のむやみな外出を控えさせたいと考えており、その手段として自社の開発するゲームを遊んでもらおうと大量配布に踏み切った。と捉えることもできるだろう。一見すると社会貢献を目的にしたキャンペーンに思えるが、一方で『Mirror』の販売を担当しているのがParadise Projectという点に注目。“あのSakuraGame”を前身としたパブリッシャーだ。となると、同社の思惑が絡んでいる可能性も無視できない。

Paradise Projectは、中国を拠点とするパブリッシャーだ。『Mirror』を含む多数の作品の販売を手がけている。ひときわ目を引くのは、その価格設定。ほとんどの作品が定価300円以下で売られている。これは前身となるSakuraGameにおいても同様だ。こうした同パブリッシャーの極端な低価格路線をはじめとした運営体質ついては、これまでゲーム開発者などから問題視されてきた経緯がある。

SakuraGameならびにParadise Projectの低価格路線の裏側には、販売権の購入が関係している。同社は、日本国内含むインディーゲーム開発者およびサークルに対し、海外での販売権の売却を提案。契約が成立した後、低価格での販売をおこなっているわけだ。それだけでなく、ゲームの無料配布も頻繫におこなっている。消費者からすると喜ばしいことかもしれないが、果たして販売を一任した開発者にとってはどうだろうか。実際こうした手法については、健全な市場形成を阻害しかねないと指摘するネットユーザーも出現している。

そのほか翻訳の品質が粗悪なことや、開発者へ同意を得ないままSteamに作品を登録したこともあり、SakuraGameならびにParadise Projectによる開発者の利益を捨て置くような運営方針には、日本を中心に疑問の声があげられていた。派生ブランド設立など、イメージの向上に精力的なパブリッシャー。そんな同社が、新型コロナウイルスに“乗っかる”形で大量の『Mirror』無料配布をおこなったと考えられないだろうか。

つまり、前述した悪い評判を少しでも払拭するためにParadise Projectは、新型コロナウイルスおよび『Mirror』を“利用”したのではないか、ということである。既に述べたとおり、同パブリッシャーはこれまでにも『Mirror』も含めた美少女ゲームをばらまく、もしくは大幅値引きするキャンペーンを頻繁におこなってきた。今回の大量配布もまた、イメージアップに熱心なパブリッシャーによっておこなわれたキャンペーンと考えれば、より納得できるかもしれない。

ちなみに今回大量配布された『Mirror』は、美少女に焦点を当てた宝石パズルゲーム。アダルトな内容を前面に押し出しつつも、スキルやアイテムを駆使した内容で好評を博している。入りは広く奥は深いパズルとお手軽セクシーの組み合わせ。そんな本格パズルゲームとして支持されている。そんな本作は、現在Steamにて60%オフの82円で購入可能。お値段の安さも相まって、Steamでは「圧倒的好評」の評価を獲得している。2月11日まで割引されているので、気になった方は購入してみてもいいかもしれない。なお『Mirror』は昨年末にNintendo Switch版も発売されている。こちらの定価は1000円。

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