『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』“厄災ガノンを一瞬で倒す”プレイに注目集まる。鍵を握るトリックは、意外な方法

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』にて、終盤のボスを一瞬で倒す映像が公開されており、海外で注目を集めている。意外なトリックにより、この討伐は達成されているようだ。

『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』にて、終盤のボスを一瞬で倒す映像が公開されており、海外で注目を集めている。Nintendo Lifeなどが報じている。動画を投稿しているのは、YouTuberのGaming Reinvented。ゲームのラストボスを、一撃かつ一瞬で倒す映像を公開しており、インパクトのある(あるいはあっけない)プレイが話題を呼んでいる。なお本稿は、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』終盤のボスに関する情報を記載しているので、未クリアの方は注意してほしい。

 

 

Gaming Reinventedが公開しているのは、“厄災ガノンを一瞬で討伐する映像”である。厄災ガノンはハイラル城で戦う、強大なボス。神獣を解放していると英傑たちが登場し加勢してくれるなど、物語のクライマックスを感じさせる場面である。敵としては非常に強く、多彩な攻撃でプレイヤーを苦しめる、終盤の関門のひとつである。しかしながら、とあるトリックを用いることで、一瞬かつ一撃で厄災ガノンを葬り去れるようだ。

鍵を握るのは、弓矢だ。戦いが始まる前に、とあるポイントに向けて古代兵装・矢を5連射。そのままムービーへと突入。長いカットシーンの後、戦闘が開始されるわけだが、戦いは始まらず、そして第二形態への変化もままならず、そのまま厄災ガノンは葬られる。この後魔獣ガノンと戦うことになるので、ラスボスそのものを一瞬で倒せるわけではないが、かなり壮観な光景だ。具体的には、3分23秒あたりでそのシーンが確認可能。リンクと対峙した厄災ガノンが、勝手にのけぞり戦闘が終了する。

ロジックとしては、カットシーン中に当たり判定が存在するからであると、Nintendo Lifeなどは解説している。矢を指定ポイントに撃ち込み、その矢が空中にある状態でカットシーンへ突入。矢の判定はカットシーンの最中も発生し、矢の場所にたっている厄災ガノンにダメージが堆積しており、それゆえに戦闘が始まっても一瞬で終了してしまうというわけだ。厄災ガノンが、カットシーン中ずっとダメージを受けていると考えれば、なかなかにシュールな話である。なお、矢を打ち込む位置はかなりピンポイントであるとのこと。

この「カットシーン中にダメージを与える」という試みは、国内のやりこみプレイヤーであるさとう菓子氏が“約1か月前”に黙々と研究していた分野である。さとう菓子氏は、敵キャラにおける連続ヒットの仕様に注目。風のカースガノンを相手に、矢やブーメランを用いて、カットシーン中の攻撃を試し、成功させている。こちらは、カットシーン中に攻撃を受けていることがはっきり確認でき、リンクの前で威勢よく吠えながらも、開幕後あっさり倒れる風のカースガノンを見ることができる。シュールな場面はともかく、カットシーン中にダメージ判定が存在するというのは、確かなようだ。さとう菓子氏はその後、雷のカースガノン相手にもカットシーンでの攻撃を試みている。

さとう菓子氏は、その後も粘り強くさまざまな方向から検証を進めていたものの、最近では違う分野の研究にシフトしていた。またオカメいんこ氏も、同じもしくはそれより前のタイミングで似たチャレンジを成功させている。1か月以内の出来事であると考えると、Gaming Reinventedがこれらのプレイヤーのチャレンジを参考にしている可能性はあるだろう。さとう菓子氏は、今回のトリックについて、RTAの採用には否定的な見方を出しているが、一方でGaming Reinventedは、RTAに使われていくだろうとしている。このYouTuberは近日中にチュートリアル動画を出すと告知しており、その解説動画次第では、より普遍的なテクニックになってくかもしれない。
【UPDATE 2019/12/10 20:50】
オカメいんこ氏について加筆

ともあれ、カットシーン中にボスにダメージが発生するというのは、なかなかわかりやすく面白い。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の世界は奥深く、現在一部コミュニティでは“どこでも負荷世界”についての研究も進められている。同作の研究の最先端を追いたい方は、さとう菓子氏のようなやりこみユーザーをフォローするのもいいし、ディープなコミュニティとして知られる、Discordのハイラル道場サーバーに参加するのもいいだろう。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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