『Dying Light 2』難しい選択の数々を迫られるゲームプレイ映像公開。進化したパルクールアクションや感染者とのバトルも

 

ポーランドのデベロッパーTechlandは8月27日、『Dying Light 2』のゲームプレイ映像を公開した。今年のE3やgamescomにてメディア向けに公開されたものである。本作は、サバイバルホラーアクションゲーム『Dying Light(ダイイングライト)』の続編だ。

本作の舞台となるのは、ウイルスが蔓延して15年が経つ世界。文明は滅び、資源やエネルギーの供給もままならず、暴力がはびこる暗黒の時代である。日中は、無法者や飢えた生存者らがスクラップを求めて奪い合いをおこない、夜間には感染者たちが暗闇から這い出て、生きた獲物を求めてさまよい歩く。そんな過酷な世界での主人公となるのはエイデン・カルドウェルという男。並外れた素早さと強力な戦闘スキルを持つ生存者であり、ウイルスに侵された感染者でもある。

https://www.youtube.com/watch?v=uy6ne-fEsAw

今回公開されたゲームプレイ映像では、The Cityと呼ばれる街に関するメインクエストのひとつを紹介している。この街の中心部では飲み水が底を突きつつあり、危機を脱するためのカギとなるのは、Renegadesと呼ばれるグループを率いるColonel(大佐)と呼ばれる人物だという。Renegadesは、街のポンプ施設を拠点にしている。そこで主人公エイデンの友人フランクは、街のもうひとつの有力勢力であるOfficersの代表マットとColonelとの交渉の場をセッティング。エイデンもその場に招かれた。

冒頭のシーンは、多くの生存者たちが集まるバーのような場所。The Cityには7つの地域があり、ここは中心部の第二地区だ。フランクは、ここにいる人々には水不足であることをまだ伝えていないとしながら、Colonelとの交渉がまとまらなければ明日にはこの場所は終わりだとしており、切迫した状況であることがうかがえる。なお、このバーは主なハブエリアのひとつで、クエストの多くはここで請け負えるという(Polygon)。そして、Renegades一行を乗せたトラックがやってくるが、そこにColonelはいない。彼らの目的は交渉ではなく襲撃だった。

本作では、前作に引き続き一人称視点を採用し、武器の改造システムも健在。襲撃者とのバトルでは、近接武器に電流を流す装置を組み合わせていることが分かる。また本作においては、さまざまな場面にてプレイヤーの選択が求められる。ここでは、逃げたRenegadesのトラックを追うか、襲撃で負傷したフランクに付き添うかのいずれかを選択することになり、トラックを追うことを選んでいる。Renegadesの拠点であるポンプ場のある“城”には、あのトラックがないと正面から潜入することはできない。

ここからは、シリーズの大きな特徴であるパルクールアクションが全開。トラックを追跡するため、絶妙に配置されたあらゆるオブジェクトを利用してビルからビルへとアクロバティックに移動していく。なお、先述した街の7つの地域では、それぞれの環境や配置オブジェクトの違いによりパルクールアクションも変わり、前作と比較して2倍のパルクールアクションが収録されているという。この場面では、グラップリングフックや、パラシュートのようなものも活用している。

ビルの屋上など日の当たる場所では生存者が活動している一方、室内には感染者が徘徊しており、特に暗い場所ダークゾーンでは凶暴な感染者がエイデンを襲ってくる。本作では感染症が進化しており、感染者は紫外線に敏感。エイデンは所持するUVライトを当てることで感染者を怯ませることが可能だ。UVライトはエイムして使用するほか、数秒間だけ周囲一帯を照らすこともできる。

そしてトラックに追いつき、乗り込んだところでふたたび選択肢が提示。映像では、Renegadesの拠点まで運転するようドライバーを脅すことを選択しているが、もうひとつの選択肢はドライバーを蹴り出すとなっており、自分で運転していくこともできるのだろう。ただ、のちにトラックのトランシーバーにRenegadesから交信があるため、警戒されて拠点への侵入方法が変わってくることも予想される。

水に浮かぶRenegadesの拠点に入ったエイデンは、ステルスプレイにてポンプ施設のある城に潜入。この間に、フランクが死んでしまったことをマットから伝えられる。そしてエイデンは、侵入者に気づいた敵と戦いながらついにColonelと対面。Colonelは、この場所では街に水を供給することはできないとし、ポンプを稼働させる考えはないと告げる。

さらにColonelは、フランクを撃ったのは確かにRenegadesの人間だったのかエイデンに問う。彼は目撃しておらず、発見したのはマットだった。Colonelは、街に水を供給する方法は知っているが、それを教えるには自分を信用してもらう必要があると述べ、一方のマットはポンプを稼働させるようエイデンに強く求める。今回の映像ではColonelを信用せず、マットの言うとおりポンプを動かすことを選択し強行。その結果Renegadesの拠点の周囲を満たしていた水が引き、水没していたエリアが現れる結果となった。この場所も、オープンワールドのマップの一部として行動できるようになるという。

本作のゲームプレイにおいては、さまざまな選択がプレイヤーに突きつけられ、どちらを選ぶかによってゲーム世界や物語に大きく影響を及ぼすことがうかがえる映像である。トラックの追跡中には、フランクのために医者を探すというクエストが表示されており、もしトラックを後回しにして医者を見つけていれば、あるいは最初からフランクの側にいることを選択していれば、彼は死んでいなかったかもしれない。

また、ポンプを稼働させたものの、街の中心部に飲み水を届けられたかは不明。そもそも本当に飲み水は不足していたのだろうかという疑問が、開発者のコメントにて提示されている。水が引いたためRenegadesの拠点の防御力は下がった。OfficersとRenegadesが対立するなか、エイデンはマットに利用されただけなのだろうか。それとも、マットを信用したことにより街は救われたのだろうか。答えはゲーム内で明らかになるだろう。『Dying Light 2』はPC(Steam)および海外PS4/Xbox One向けに、2020年春に発売予定だ。