『アウターワールド』作者のPS4/PSVR新作『Paper Beast』発表。デジタル生命が誕生した仮想空間を歩む探索/シミュレーションゲーム

 

PlayStation 4/PlayStation VR向けの新作『Paper Beast』が4月10日に発表された。開発を担当するのは、『アウターワールド』の作者として知られるEric Chahi氏が新設したフランスのゲームスタジオPixel Reef。海外向けの発表では、まずはPlayStation VR版が2019年後期に発売されたのち、VR不要のPlayStation 4版が2020年に発売される予定だ。

ビッグデータであふれたデータサーバー内に広がる、無機的な仮想空間。そこで何世代分ものコードとアルゴリズムが蓄積された結果、Paper Beastと呼ばれるデジタル生命が誕生した。その名のとおり、紙のような動物たちである。彼らは、人間の世界と情報技術の世界の狭間を象徴する存在だ。この独自の生態系が形成される完全なワールドシミュレーションの中で、プレイヤーは壮大な冒険へと旅立つ。

どこまでも広がるネット空間の荒地と砂漠を、無数の小さな生命体が歩みゆく中、「思い出の海に沈みゆく記憶をたどって」という歌詞とともに幻想的なサウンドが流れる。地形や生命体の動きを含む生態系のすべては常にシミュレートされ、変化し続ける。またPaper Beastたちはプレイヤーの行動によって習性が変わっていくという。そんな鮮やかで、静かな活気に満ちた生まれたての世界を探索するのだ。VR版では、さらに高い没入感を得られることだろう。

Chahi氏といえば1991年に発売されたアクションアドベンチャー『アウターワールド』で有名だが、2011年にはUbisoftのゴッドゲーム『From Dust』の開発にも携わっている。そうした経験から培った世界シミュレーションや独創的な世界設計といった要素を融合し、さらにVR対応タイトルとして開発するという野心的なプロジェクトであることがうかがえる。

なお本作はゴッドゲームではないが、いくつかゴッドゲームの要素を取り入れているという(PlayStation.Blog US)。また物語はテキストやダイアログなど言葉を使わずに、Paper Beastたちが住まう仮想空間で発生する出来事や世界の変化を通じて紡がれていくとのことだ。