『Apex Legends』では、開発中に亡くなってしまったデザイナーの愛犬がマップの片隅で暮らしている

Respawn Entertainmentが開発するバトルロイヤル『Apex Legends』では、既にいくつかのイースターエッグ(隠し要素)が発見されている。その中には、開発者の今はなきペットに対する想いもまた隠されているようだ。

Respawn Entertainmentが開発するバトルロイヤル『Apex Legends』では、既にいくつかのイースターエッグ(隠し要素)が発見されている。同社が開発する『タイタンフォール』関連作品である『Apex Legends』では、シリーズで恒例となっていた「ネッシー」の存在が確認された。マップ上には10個の小さなネッシーのぬいぐるみが設置されており、これら全てを順番に銃で撃って破壊していけば、マップ東の水面から巨大なネッシーが出現するというものだ。

ネッシーのぬいぐるみの出現ポイントは、マップのいたるところに散りばめられている。これは『Apex Legends』の本来の楽しみ方である”一定間隔で狭まるエリアに留まりつつ、最後まで生存することを目指す”というプレイスタイルでは到底見つけ出せず、達成することができないだろう。こういったゲームの本来の目的からかけ離れたイースターエッグはあらゆるゲームに存在し、一部のコアユーザーから親しまれている要素である。

そして『Apex Legends』には、さらにメッセージ性の強いイースターエッグが存在している。マップ上の真ん中あたりに位置するマーケットの一角に、黒い犬の人形がクッションの上に配置されている。さらに、その前方にはカップルの写真が、後方には本物の犬の写真が立てかけられている。とある海外プレイヤーがこれらのオブジェクトを発見し、不思議に思ってか、Redditにこの光景をスクリーンショットに収め投稿した。

My kid found this little dog shrine Easter egg in the Market. It has real photos too – official Respawn dog?
byu/digitalastronaut inapexlegends

その後、写真に写るカップルはRespawn EntertainmentのリードレベルデザイナーJason McCord氏と彼の妻で、犬は開発中に亡くなってしまった彼らの愛犬であるShadieということが本人のツイートから明らかになった。この犬は、McCord氏がKings Canyonを懸命にデザインしている際に、10歳にして健康上の理由で突然亡くなってしまったようだ。大切な存在だっただけに、亡くなった時は落ち込んだそうだ。しかしながら氏は「Shadieは開発中に亡くなってしまった親友をマップの小さな隅に生かしておきたかった。私はときどきこの地域に訪れることで気が晴れるんだ。」と感慨深く語っている。

現在、絶好調のバトルロイヤルゲームのひとつ『Apex Legends』は、遊びやすくかつ競技性が高いというだけでなく、それぞれの開発者のゲームに対する愛が込められている。しかしそれだけでなく、いちデザイナーの大切な思い出までもが盛り込まれているのだ。このオブジェクトの存在が報告されたのはしばらく前ということもあり、プレイをしている際には、何気なくこの犬を見かけたユーザーもいるだろう。もし見かけた場合は、こうした特別な意味があることを知っておくと、よりゲームを楽しめるかもしれない。

Akinori Matsushita
Akinori Matsushita

PCゲームをジャンル問わずプレイ。あらゆるタイトルを興味本位で追い続けた結果、好きが高じて個人ゲームメディアを運営するまでに。主にニュース全般を担当。

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