『PAYDAY』開発者が手がける4人協力ホラーFPS『GTFO』最新映像公開。没入感高める会話システムに『The Last of Us』ライターが参加


スウェーデンのインディースタジオ10 Chambers Collectiveは2月26日、現在開発中の4人協力アクションホラーFPS『GTFO』の最新映像を公開した。同スタジオは、『PAYDAY』シリーズなどで知られるOVERKILL Softwareの設立者Ulf Andersson氏が新たに立ち上げたスタジオで、本作は同スタジオが送り出す初めての作品となる。

*日本語字幕に対応。冒頭の約2分間は、2月初めに公開された映像と同じもの。

『GTFO』は、複雑に入り組む広大な地下施設「THE COMPLEX」を探索する4人協力プレイ対応FPSだ。プレイヤーは、「ウォーデン」と呼ばれる未知の存在によって、長らく放棄されていたTHE COMPLEXに捕らわれた「スカベンジャー(略奪者)」の一員となる。ウォーデンのために貴重なアーティファクトを探し求めて施設の最深部へと向かいながら、この場所から脱出する方法を見出すのだ。

THE COMPLEX内には異形のモンスターが巣食っており、プレイヤーとチームメイトは、探索にて武器や道具、資源を回収しながら進んでいく。弾薬は乏しく、体力もすぐに尽きてしまうため、仲間とは密に連携を取り、敵に対する事前の戦略立てやステルスプレイなどが求められる。映像では、タレットやさまざまなガジェットなども活用した、慎重なゲームプレイが確認できる。また本作では、セッションごとに新たなシチュエーションがもたらされ、毎回異なる目的をもってゲームを進めることになる。

THE COMPLEXやウォーデン、異形のモンスターについて、またスカベンジャーとなったキャラクターたちの過去など、本作には数多くの謎が用意される。そうしたストーリー要素については、ローンチ後に継続的に配信される無料アップデートによって、伝統的なキャンペーンモードとは異なる形で伝えていくという。

スカベンジャーたちは組織された軍人や特殊部隊などではなく、寄せ集めのチームとなっている。採掘現場の装備を再利用して持っているという情報もあり、それとなく素性がうかがえる。キャラクターたちはプレイ中にお互いに会話を交わすこともあり、その内容はスカベンジャーたちが置かれたシチュエーションやセッションの目的に応じて動的に変化。そのバリエーションはかなり豊富に用意されているそうだ。

開発元10 Chambers Collectiveはそのための会話システムを新たに制作し、また『The Last of Us』や『DOOM(2016)』『Call of Duty』シリーズにてライターを務めたAdam Gascoine氏がダイアログを担当している。本作では、プレイヤーがスカベンジャーの一員として、没入感をもってゲーム内に入り込めるよう細心の注意を払っているようだ。「ハケット」という名のスカベンジャーのひとりを演じたRoman Summers氏は、この会話システムはリプレイ性にもつながるだろうと述べている。

THE COMPLEXを構築するにあたっては、リドリー・スコット監督が手がけた映画「エイリアン」から影響を受けたという。SF感や気味の悪さを強調するのではなく、ありふれたものを用意してプレイヤーが一目で理解できるよう配慮しながら、何かがひしめき合ったようなリアリティある環境を目指したとのこと。また、ありきたりな配色を避け、ダークな環境ながら鮮やかな色の光を活かした演出が取り入れられており、映像ではその仕上がりへの自信を語っている。そしてTHE COMPLEXの環境は、プレイヤーがゲームを進めるに従って、奇妙なものへと変化していくという。

敵となるモンスターについては、ゾンビでもエイリアンでもない、なにか気味の悪い存在を目指してデザインしたとのこと。多くのコンセプトが制作され、その一部が映像でも紹介されている。また、ホラーゲームにおける音楽の重要性についても言及。ゲームプレイでの状況ひとつひとつに合わせて、ボリュームなどを変化させていく流動的かつ複雑なシステムを採用しているそうだ。

『GTFO』は、PC(Steam)向けに2019年春に発売予定となっている。