TGS開催直前の定例ミーティングでのやりとり。
「きれいなお姉さんの写真の記事書けばすごい人気出ますよ。」
「でもそれ、他誌がほとんど完璧にやってるしなあ……」
「じゃあイケメンを撮りましょう！」
「ならゆるキャラもかな。」
読者諸兄諸姉には投げやりな会話に感じられるかもしれないが、当事者らはいたって真剣である。フォトレポートはイベント取材において重要なコンテンツといえる。しかし、女性を撮るとなると話は別。みなさんご存知のとおり、ただそれだけを目的としている層も存在する、そこはいわば魔界である。恥ずかしながら弊誌執筆陣のなかにカメラに長けた者はいない。同じ土俵で戦ったら敗北は必至だ。
そうした発想により、それなりに真剣さをもって「イケメンとゆるキャラ探し」に挑んだ。ただ、人員としては安田と齋藤だけであったこと・会場が混みすぎていて撮り逃しが多発したこと・ほかの取材のため割ける時間に限界があったことなど、複数の理由によりその存在と魅力のごく一部しかお伝えできないことをあらかじめご承知おきいただきたい。
それではどうぞ。
「イケメン」この異様、マチズモすら感じる姿、まさしくイケているメンズである。ただ、購入者がいるとしたらほとんど男性だろう。
「イケメン」海浜幕張駅下車直後に遭遇した。（会場から距離的に）前へ前へ進む心意気、イケメンだ。
「イケメン」ミスターマインクラフトこそ、今世紀を代表するキャラクターであり、疑いようのないイケメンである。非常に気さくな方だった。
「ゆるキャラ」ユクモノカサは名実ともにゆるい、一種の"萌え"である。もういくつ寝ると4G。
「イケメン」この力強さ、キレのある動き、イケていないと判断する余地がない。この方の写真だけで10枚以上あった。
「イケメン」仮にそれが出オチであろうとも、イケているものはイケている。中の構造が気になる。
「イケメン」思わずカメラを向けたその瞬間、すでにポーズを取っていらっしゃった。イケメンでなければできないことだ。ラッシュがすこし怖い。
「イケメン」将軍級なのだから。護衛スタッフがぴったりついていた。
「イケメン」いまの日本を築き上げた世代である。まさにイケている。ゲームそのものもなかなか楽しかった。
「ゆるキャラ」あの会場内はたしかにガスマスクが欲しくなる。これはつまり精神的ゆるキャラ（Spiritual YuruChara）である。
「イケメン」なぜかものすごく足早にブースから移動していた。イケメンにしか許されないことだ。会場で出くわしたときゲーム化の話を知らなかったので、「なぜアニメキャラが？」と思ってしまった。
「ゆるキャラ」あまりに機敏な動作のためうまく撮影できなかったが、おそらくこれはゆるキャラだ。
「イケメン」いわゆるオーガニック・イケメンである。実際かっこいい。作りもののイケメンとはわけが違う。
「イケメン」バンは犯罪と直接的には関係ないが、この状況下で目にするとイケている。クルマのどこがイケメンやゆるキャラなのか、と疑ってはいけない。着ぐるみとそう大差ない。
「イケメン」多くの人がカメラを向けていた。イケているからだ。中の人の手の位置が気になる。
「ゆるキャラ」見た瞬間「かわいいなあ」と思ったが、それは記者だけではないはずだ。ロボはただ在るだけで愛らしいものである。
「ゆるキャラ」シャッターチャンスを待っていたら、ちらちらとこちらを見てくれた。この恥じらい、ゆるキャラのそれである。
「例のアレ」、説明不要。イケてもユルくもない、いわば王者の風格。最終日、閉幕間際の投げ売りとあわせてただならぬインパクトを放っていた。CESAのお膝元にて、神をも恐れぬ所業とはまさしくこのことである。路上で存在をアピールしていいキャラクターではない気がするのだが……去年も同じ位置に露店を展開していたが、戦争は勃発しないのだろうか？あるいは、すでに闘争は決着しているとみるべきなのか。
いかがだっただろうか……などと切り出せないのが恥ずかしい。20枚たらずの写真を並べたところでギャラリーになりはしないのだ。あらためて並べたうえで記憶と照合してみると、やはり撮り逃しも相当多い。痛手である。しかも大半がイケメンという体たらく。会場にはまだまだ多くのゆるキャラがいた。
もし来年があるのならば、目標は「イケメン50枚・ゆるキャラ50枚、合計100枚」だ。乞うご期待。
