北米で大盛況の『ポケモンGO』、多くのユーザーを教会へと送り込む。トイレでの捕獲に勤しむユーザーも

 

『ポケモン GO』の快進撃が止まらない。7日には北米でも開始された同作は、配信開始早々ダウンロードランキング1位を獲得するなど大ヒットの気配を見せている。モバイルアプリの統計情報を取得しているSensorTowerがトラックしたデータ(VentureBeat)によると、『ポケモン GO』がランキングのトップを取るまでに要した時間は、配信開始からおよそ5時間。この時間は、今年最大のヒットとされるモバイルゲーム『クラッシュ・ロワイヤル』の3分の1以下のようで、それだけでもどれだけ多くの人々からダウンロードしたのかがよくわかる。この人気からか、あまりのアクセスの多さにサーバーが不安定になっていることも報告されている

Image Credit: Pokémon Video Games
Image Credit: Pokémon Video Games

このように世界各地で多くのユーザーが外の世界に飛び出しポケモンを捕まえているなかで、アメリカのユーザーから興味深い報告がTwitter上でなされている。その報告とは、自宅の周辺にあるポケストップのほとんどが教会であるというものだ。ポケストップとは、アイテムやモンスターボールが手に入る重要なスポット。有名な建物や観光名所などに設定されており、その場所へ自らの足を使っておもむくと報酬としてさまざまなゲーム内アイテムがもらえるという仕組み。特にモンスターボールはポケモンを捕獲するうえで必要なアイテムとなるゆえに、ポケストップの重要性は大きい。

こういった「自宅周辺のポケストップが教会ばかり」というケースは多いようで、「『ポケモンGO』が俺を教会へと連れて行きたがる、俺は罪を背負っているんだ」というジョーク混じりの嘆きや「教会へ行ったけど、お葬式中だった」といった悲壮感あるつぶやきが存在するものの、多くのユーザーは「ドロップゾーンがあったから、初めて教会へ行ったよ。ジーザス、お前を愛してるぜ」「『ポケモンGO』のおかげで久しぶりに教会へ来た」「子供を教会へ連れて行くのがまさかこんな簡単だったとは#PokemonGo」など、教会へ行ったことを楽しげに報告している。

ほかにも「俺の『ポケモンGO』の最初のポケストップはふたつとも教会で、神が何かを伝えようとしているのだと感じた。3番目のポケストップはケンタッキーだった、彼は正しかったぜ」といったmemeネタも。

このように多くのユーザーが『ポケモンGO』によって教会へと送り込まれており、異様に教会へと導きたがるゲームシステムはなんともおかしいが、教会離れが指摘される若者が教会へ行く良いチャンスともされており、コメディ半ば美談という妙な歓迎を受けている。

また、『ポケモンGO』ではポケモンを捕獲する際にも不思議な遊びが流行している。こちらはトイレでポケモンをゲットしようというものだ。『ポケモンGO』はあくまで外に出てポケモンを捕まえるというデザインがされているのは明白だが、室内の、しかもトイレでポケモンが出現することもある。便器の上で待ち構えるポケモンのシュールさに虜になるユーザーが続出し、たちまち人気を呼んだ。

このトイレでポケモンを捕獲しようというテーマと似たものに、現実世界でコイキングを見つけようというキャンペーンがある。道路、食卓、リビング、あらゆる場所で愛するコイキングを出現させようというもので、こちらも大きな人気を博している。もともとコイキングは北米では日本以上に“おもしろポケモン”という枠組みで扱われmemeとしても有名であり、『ポケモンGO』のリリースによって再度ブームに火が付いた形だ。

http://typethedragon.tumblr.com/post/146989402290/there-is-now-a-magikarp-in-the-shower-pokemongo

このように『ポケモンGO』は三者三様の楽しみ方が存在しており、さまざまな遊びが生まれている。一方で、歩きスマホを生み出すリスクや入ってはいけない場所へと誘導される危険性などが指摘されているが、現時点ではまだ大きなトラブルは報告されていない。幅広い遊びの可能性が示されつつある『ポケモンGO』。日本で配信された際には、どのような遊びが生まれるのだろうか。開発チームは現在、対戦や交換に限定せずマルチプレイの遊び方を模索し続けているようで、今後のアップデートによってはまた新たな遊びが加えられそうだ。