幻想RPG『百英雄伝』好調スタート。『幻想水滸伝』開発者の新作として好評、一方で一部仕様には不満の声も

 

505 Gamesは4月23日、Rabbit&Bear Studiosとフレイムハーツが手がけたRPG『百英雄伝』を発売した。対応プラットフォームはPC/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One。Xbox Game Pass向けにも提供されている。本作は、さっそく多くのプレイヤーを集めているようだ。


『百英雄伝』は、100人以上の英雄たちが登場するRPGだ。舞台となるオールラーン大陸では、神秘的な力を秘めた魔導レンズをめぐり、大陸のさまざまな国が参加する諸国連合と、強大な軍事力を誇るガルディア帝国が対立。主人公であるノア、セイ、メリサの3人は戦乱へと身を委ね、多くの英雄たちと出会いながら冒険することになる。

通常バトルでは、最大6体のキャラクターでチームを編成してのターン制コマンドバトルが採用され、仲間にした英雄たちからメンバーを選択できる。それぞれの英雄たちは個性豊かな攻撃やスキルをもっており、また英雄同士の組み合わせによる協力技・英雄コンボを繰り出すことも可能だ。このほか一騎打ちバトルや、シミュレーション形式の戦争バトルも用意。また拠点となる本拠街には、英雄を仲間に加えるなかで街を発展させていく要素が存在する。

本作は、『幻想水滸伝』シリーズを手がけた村山吉隆氏や河野純子氏による新作RPGとして注目を集め、2020年に実施されたKickstarterでのクラウドファンディングでは約4万6000人から約4億8000万円を獲得。当時のゲームカテゴリでの資金調達額1位を記録した。それから開発が続けられ、今年2月6日には村山氏の急逝(関連記事)という辛い出来事がありながらも、このたびついに発売を迎えた。


発売初日の本作の動向として、Steam版の同時接続プレイヤー数を確認すると、リリースされると同時にぐんぐん上昇。これまでのピーク時には約6500人に達しており、なかなかの好調ぶりである(SteamDB)。これはあくまでSteam版のみの数字であり、また本作はXbox Game Pass向けにも提供されているため、全体ではかなり多くのプレイヤーで賑わっているものと推測される。

本作の評価に目を移すと、レビュー集積サイトMetacriticのメタスコアは79となっており、多数のメディアが高い評価をつけている。『幻想水滸伝』シリーズを引き合いに出しつつ、往年のJRPGらしさが詰め込まれたゲームプレイや多彩なキャラクター、ドット絵と3Dを組み合わせた美しいビジュアル、また楽曲面などが評価されている。

Steamのユーザーレビューにおいては、本稿執筆時点で約300件のうち79%が好評とする「やや好評」ステータス。やはり『幻想水滸伝』シリーズと比較するレビューが多く、同シリーズファンを中心に好評の様子である。一方で、システム面の調整不足、あるいは今となっては古臭くも感じられる仕様などが不評レビューに繋がっており、たとえばゲームプレイのテンポの悪さや、所持できるアイテム数の少なさ、バトルのエンカウント率の低さなどが指摘されている。


なお本作のエンカウント率に関しては、フレームレートの設定によってエンカウント率が変動する不具合があるとのこと。開発元は、そのほかの不具合と共に改善させる修正パッチを、近日中に配信予定であると案内している。

『百英雄伝』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/Microsoft Store/GOG.com)/Nintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One向けに発売中。Xbox Game Pass向けにも提供されている。