『League of Legends』の新作MMORPG、プロジェクト方針を「リセット」。ありきたりなMMOにしたくないから、“超集中”で開発再始動


Riot Gamesの共同創設者であるMarc Merrill氏は3月21日、X(旧Twitter)にて同社が開発を手がけている『League of Legends』(以下、LoL)の世界観をもつ新作MMOについて発言。本プロジェクトに対する反省や議論をおこなった結果、開発方針をリセットすることとなったようだ。


Riot Gamesはアメリカ・カリフォルニア州に拠点を置くゲーム会社だ。『LoL』や『VALORANT』などのタイトルを手がけている。また同作品群のeスポーツトーナメントを開催・運営しているほか、音楽グループやアニメシリーズなどの制作にも携わっている。ゲーム開発だけでなく、さまざまな分野で存在感を見せる企業である。

そしてRiot Gamesが手がけるMMOは2020年12月に制作が発表。同年には開発チームの求人がおこなわれることが告知された。2021年には求人ページも公開され、本格的にMMORPGの開発に取りかかっていることが明らかにされていた。同作は、『LoL』のチャンピオンたちが暮らす世界「ルーンテラ」を舞台とする作品となる予定とのこと。

今回そんなRiot Games発のMMOについて、Riot Gamesの共同創設者であるMarc Merrill氏がX上で現況を発信。同作の開発プロジェクトへの取り組みは継続されているものの、「反省と議論」の末、プロジェクトの方向性がリセットされていたことが明かされた。


Marc氏によると当初のプロジェクトは、従来のMMORPGと大きな違いが見られないような方向性だったという。プレイヤーの期待に応えるために、MMOというジャンルの進化を感じられるような作品を目指し、方向性が改められたそうだ。

加えて方向性のリセットともに、同作のエグゼクティブ・プロデューサーとして、Fabrice Condominas氏を迎えたことが発表された。Fabrice氏はElectronic Arts、BioWareなどでプロデューサーなどを担当。ビジネス向けSNSであるLinkedInによれば、同氏は2024年1月よりMMOのエグゼクティブ・プロデューサーに就任したようだ。

またMarc氏は新作MMOについて、開発路線をリセットしたために、今後数年間のうち“沈黙を貫く”ことになるとした。この間は新情報を披露せず、開発チームが膨大な作業に集中して取り組むかたちになるようだ。同氏はユーザーが新情報に寄せる期待や興奮は理解しているとしつつ、懸命に開発に取り組んでいるため「便りがないのは良い便り」として待ってもらいたいと綴っている。


ちなみに2023年に公開された『LoL』のDev Updateでは、ルーンテラを舞台とした一連のストーリーテリング、すなわち『LoL』ユニバースについては「共通するひとつの正史」として扱われるとされていた。これは『LoL』内部だけで語られるストーリーだけでなく、関連する作品にも適用されるという。

たとえば今年11月にシーズン2の放映が予定されているアニメ作品「アーケイン」やアクションアドベンチャーゲーム『ヌヌの唄:リーグ・オブ・レジェンド ストーリー』など、さまざまな作品においても設定を統一し、物語をまとめあげるとしていた。同じくルーンテラを舞台とする作品になるであろうMMOについても、そうした設定の統一などがおこなわれていくのかもしれない。数年後に満を持して披露されるとみられる続報に注目したい。