『CoD』にて「マウス操作にエイムアシストを適用する」不正ツールに新対策導入。検知されると問答無用でゲーム(アプリ)が終了するように

 

Activisionは1月17日、『Call of Duty: Modern Warfare III』『Call of Duty: Modern Warfare II』『Call of Duty: Warzone』におけるチート対策システムのアップデートについて発表した。キーボードとマウスを使用しつつエイムアシストを有効にするツールが検出された場合、ゲームが強制的に終了するようになったという。


『Call of Duty: Modern Warfare III』(以下、CoD: MW III)は、2022年発売のFPS『Call of Duty: Modern Warfare II』(以下、CoD: MW II)に続く作品となる。開発はInfinity Ward との協力のもと、Sledgehammer Gamesが主導で手がけている。『CoD: MW III』のキャンペーンモードでは、『CoD: MW II』の直後の物語が用意されている。ジョン・プライス大尉とタスクフォース141が“超国家主義者”と謳われるウラジミール・マカロフとの戦いに挑むことになる。

一方マルチプレイモードではチームデスマッチ(TDM)をはじめとするさまざまなゲームモードで対戦可能だ。ほか、基本プレイ無料のバトルロイヤル作品『Call of Duty: Warzone』(以下、CoD: Warzone)も『CoD: MW III』発売に合わせてアップデートされている。


そんな『CoD: MW III』『CoD: MW II』『CoD: Warzone』にて、今回キーボード・マウス操作にて不正にエイムアシスト機能を有効にしているプレイヤーを検知し、ゲームを強制的に終了させるシステムが導入されたという。エイムアシストはゲームパッドとマウスのデバイス間の操作性の違いにより生じる、エイムにかかる速度や精度の差を埋めるための機能だ。本作でも本来エイムアシストはゲームパッド(コントローラー)使用の場合にのみ適用されている。

しかしこのアシスト機能を、キーボード・マウス接続をおこないながら利用するチートツールが存在するという。いわゆる「コンバーター」などの非公式デバイスも対象に含まれるのかもしれない。今回の新たな仕組みにより、こうしたチートツールなどを検出し、対処が可能になったようだ。なおActivisionは、不正を検出されてゲームの終了措置を受けても繰り返しツールを使用した場合、アカウントへのさらなる措置をおこなう可能性があると伝えられている。悪質な場合には、アカウント停止などの対応もとられるかたちだろう。

Activision は、独自のアンチチートシステム「RICOCHET Anti-Cheat」(以下、RICOCHET)を用いて対策をおこなってきた。RICOCHETでは『CoD: MW III』より機械学習を利用した強力かつ迅速なチート対策プロセスが導入されると発表されており、不正行為の検出や検証の効率と精度が上昇するとアピールされていた(関連記事)。今回新たに導入されたマウスでのエイムアシスト使用者への対策も、RICOCHETの強化により実現されたのかもしれない。


ちなみにRICOCHETでは「緩和処理(Mitigation)」とされる不正行為への対応がユニークだとして注目を集めてきた。マッチ中にチート使用者の銃が弱体化したり、チート使用者からほかのプレイヤーが見えなくなったりといった措置がおこなわれていた(関連記事1関連記事2)。今回のマウスでのエイムアシスト使用者への対策を含めてさまざまなチート対策が講じられており、今後もRICOCHETによる不正者の減少が期待されるだろう。

Call of Duty: Modern Warfare III』『Call of Duty: Modern Warfare II』はPC(Steam/Battle.net)およびPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中だ。また『Call of Duty: Warzone』はPC(Steam/Battle.net)およびPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに基本プレイ無料にて配信中。

【UPDATE 2024/1/19 14:00】
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