『ファイナルファンタジーXVI(FF16)』無料アプデで忠狼トルガルの「心の声」を見れるように。クライヴやおやつのこと考えたり、仲間の死を悲しんだり

 

スクウェア・エニックスは12月8日、『ファイナルファンタジーXVI』に向けてアップデートVersion 1.21を配信開始した。各種不具合修正のほか、新要素も実装されている。中でも登場人物たちがそれぞれに抱いていた心の声を確認できる「インナーボイス」で、トルガルの想いを知ることができる点が注目されているようだ。本稿にはトルガルの心の内についてのネタバレが含まれるため、注意してほしい。









『ファイナルファンタジーXVI』は、『ファイナルファンタジー』シリーズ最新作。舞台となるヴァリスゼアでは、クリスタルの巨塊「マザークリスタル」によって供給されるエーテルを頼りに人々が暮らしていた。ロザリア公国、ザンブレク皇国、ウォールード王国、および鉄王国。それぞれの国がマザークリスタルを保有することで均衡が保たれていたが、世界が「黒の一帯」に蝕まれることで、そのバランスが崩れつつあった。主人公となるのは、クライヴ・ロズフィールド。ロザリア公国の第一王子であるクライヴは、王位を継ぐ弟を守るナイトとして鍛錬を続けていたが、とある悲劇へと巻き込まれていく。

今回配信されたアップデートVersion 1.21では、アーケードモードにおける「テクニカルボーナス」やヴィヴィアンレポートにおける「インナーボイス」といった新システムが実装。また昨日12月9日に発表、発売されたDLC第1弾「Echoes of the Fallen《空の残響》」に向けたコンテンツデータも含まれている(関連記事)。

アップデートでの新要素のうち、インナーボイスが注目を集めているようだ。インナーボイスは既存システムのヴィヴィアンレポートに向けて新たに追加された要素。ヴィヴィアンレポートとは、隠れ家にいる軍事学者ヴィヴィアンから本作の世界情勢や主要人物の関係性を教えてもらえるシステムだ。インナーボイスは主要人物の相関図に追加された機能で、各キャラがほかのキャラに対して抱いていた「心の声」を知ることができる。


そのなかで注目されているのはトルガルのインナーボイスだ。トルガルとは、クライヴが幼少期を共に過ごした相棒の狼。序盤でクライヴと再会を果たした後は冒険を共にすることになり、行く先々でさまざまな表情を見せてくれる。一方で言葉を発することはないため、トルガルが抱く感情は表情や動きから推察するしかなかった。

このたび追加されたインナーボイスでは、物語の展開に応じてトルガルが抱いていた心の声を知ることができる。仔狼時代、そして成狼後にトルガルが各主要人物に向けていた感情を確認可能。またカットシーンなどで関係性を確認できなかった隠れ家の仲間たちとの関係性も垣間見える。「美味しいものをくれる」「一緒に遊びたい」といった素朴な感情から、「鼻を触ってくる」「お酒臭い」といった苦情までさまざまな想いを抱いていたようだ。またトルガルが「おやつを隠し持っている」と見抜いていたハルポクラテスは、時間を経て「おやつを分けてくれる」ようになった様子。物語の進行の裏でひっそりと起こっていた関係性の変化もうかがえる。


隠れ家でののどかな生活模様も垣間見える一方で、シリアスな展開を見せる本作では物語のなかで人物が死亡することもある。トルガルも見知った人の死を認識していたようで、死を悼んだり、いなくなったことを寂しがったりといったインナーボイスも確認可能。物言わぬトルガルながら、さまざまな出来事を自分なりに受け止め、相棒であるクライヴや周囲の人々を気にかけているようだ。

インナーボイスではトルガルのほかにも多岐にわたるキャラの心の声を確認可能。敵側の思惑や隠れ家の人々の想いなど、さまざまなキャラの内面をうかがい知ることができる。なお本作に向けては先述のとおり、アップデートVersion 1.21とあわせてDLC第1弾「Echoes of the Fallen《空の残響》」が発売。さらに2024年春にはDLC第2弾「The Rising Tide《海の慟哭》」も発売予定となっており、ふたつのDLCで物語が新たな展開を見せている。ヴィヴィアンレポートを用いつつ、新たな物語に向けてこれまでの物語をキャラのインナーボイスと共に振り返ってみるのもいいだろう。

『ファイナルファンタジーXVI』はPS5向けに発売中。DLC「Echoes of the Fallen《空の残響》」は配信中で、「The Rising Tide《海の慟哭》」は2024年春に配信予定だ。ふたつのDLCをセットでお得に購入できる「エキスパンションパス」も発売されている。