オープンワールドサバイバル『ARK: Survival Ascended』PC版にて不正者蔓延との報告。開発元も動き、公式クロスプレイPvPサーバーから一時“隔離”中

 

Studio Wildcardは『ARK: Survival Ascended』PC版を、一時的に公式クロスプレイPvPサーバーに参加不可能にすることを発表した。本作はPC(Steam)/Xbox Series X|Sおよび海外PS5向けに早期アクセス配信中。公式クロスプレイPvPサーバーではコンソール間でのクロスプレイしか利用できなくなっている。この措置は来週初頭に予定されている新たなチート対策の実装まで続く見込み。


『ARK: Survival Ascended』は、オープンワールドサバイバルアクションゲーム『ARK: Survival Evolved』を、Unreal Engine 5(以下、UE5)によってリメイクした作品だ。同作では、恐竜などが生息する謎の島を舞台に、プレイヤーたちがソロもしくはマルチプレイでサバイバル生活を展開。クラフトや建築のほか、恐竜などの生物を手懐けるテイム要素も特徴だ。リメイク版となる『ARK: Survival Ascended』では、UE5によってグラフィックを刷新。建築システムが変更されたほか、野生生物の赤ちゃんが出現するなど新要素も盛り込まれている。

同作は早期アクセスとして10月26日にPC(Steam)向けに配信開始。Xbox Series X|S向けには11月22日に、海外PS5向けには12月1日に早期アクセス配信開始された。PC版登場から約1か月を経てコンソール向けの展開が果たされたものの、コンソール版とPC版のクロスプレイの一部が一時的に無効化される事態となっている。


本作公式Xアカウントの発表によると、本作PC版は一時的に公式クロスプレイPvPサーバーに参加できなくなっているという。「xx-pvp-theisland」「xx-pvp-smalltribes-theisland」「xx-pvp-modded-theisland」「xx-pvp-arkpocalypse-theisland」の4つのサーバータイプが対象となる。この措置は強固なチート対策が用意される来週初頭まで続く見込みだと伝えられている。

本作PC版ではPvPサーバー、PvEサーバーともにチートやグリッチなどを使用する不正者が蔓延していることがユーザーにより報告されている。特に影響の大きいPvPサーバーについては、公式クロスプレイサーバーからPC版を隔離するという応急処置がとられたかたちだ。なお今回の措置はプライベートサーバーでPC版プレイヤーの参加を無効にしていない場合や、シングルプレイには影響しないとのことだ。

『ARK: Survival Ascended』の売りのひとつであったクロスプレイながら、不正者の存在により公式サーバーではPC版を対象に一時的に無効化されるに至った。Studio Wildcardは、マイクロソフトおよび本作のアンチチートソフトを手がけるBattlEye Innovationsとの協力のもとで強固なチート対策を準備中とのこと。来週初頭に展開される見込みであり、対策が不正防止に繋がるかどうかは注目される。


なお本作は本稿執筆時点のSteamユーザーレビューにて、約3万2000件中好評率58%の「賛否両論」ステータス。今回問題となったチート利用者の存在のほか、不具合の存在やサーバーの不安定さなどが課題として指摘されている。本作の早期アクセス配信期間は2024年末までで予定されており、今後のアップデートでそうした課題点が解消されていくかどうかは注目される。またそうした取り組みで得られたノウハウは、同じく来年末リリース予定の次回作『ARK 2』の開発に活かされるのかもしれない。

『ARK: Survival Ascended』はPC(Steam)/Xbox Series X|Sおよび海外PS5向けに早期アクセス配信中だ。国内PS5向けにも発売予定。