オープンワールドサバイバル『ARK: Survival Ascended』開発リーダー、「サーバーがクソ」だと自ら言い放つ。動作も安定性も“クソ”なので改善を進める

 

ARK: Survival Ascended』の主要開発者が同作公式番組に出演し、「(本作の)サーバーはクソだ」と言い放って注目を集めている。そして番組放送当日に、サーバー改善に向けた対応がさっそくおこなわれたようだ。


『ARK: Survival Ascended』は、オープンワールドサバイバルアクションゲーム『ARK: Survival Evolved』(以下、ARK)を、Unreal Engine 5(以下、UE5)によってリメイクした作品だ。同作では、恐竜などが生息する謎の島を舞台に、プレイヤーたちがソロもしくはマルチプレイでサバイバル生活を展開。クラフトや建築のほか、恐竜などの生物を手懐けるテイム要素も特徴だ。リメイク版となる『ARK: Survival Ascended』では、UE5によってグラフィックを刷新。建築システムが変更されたほか、野生生物の赤ちゃんが出現するなど新要素も盛り込まれている。

『ARK: Survival Ascended』公式Twitchチャンネルにて12月3日、チャリティ番組が配信された。そのなかでは本作に向けて今後配信予定の「Scorched Earth」のスクリーンショットなどもお披露目。また開発者へのインタビューも実施された。このなかでのJeremy Stieglitz氏の発言が注目を集めている。同氏はStudio Wildcardの共同設立者で、本作の共同クリエイティブディレクター/リードデザイナー/プログラマー/開発ディレクターを兼任する人物。さまざまな側面から本作の開発を率いる人物といえる。


そんなJeremy氏は放送に登場するや否や「サーバーはクソだ(servers are ass)」と言い放った。続けて「サーバーは動作もクソだし、安定性もクソだ」と念押し。開口一番、自らが手がける作品のサーバーをこき下ろしている。そして同氏は「自分たちはサーバーを改善する必要があるし、改善に向かっている」と説明。技術担当者やエンジニアが対応を進めており、安定性やパフォーマンスが改善されるだろうとした。同氏は番組配信日の夜にこうした対応が実施されると伝えていたため、本稿執筆時点では同氏が述べたような対応が実施済みと見られる。

また放送では本作に向けたロードマップも公開。今月12月中には、『ARK: Survival Ascended』に向けたバトルロイヤルコンテンツ「Survival of the Fittest」が配信予定。一方今月配信が予定されていた「Scorched Earth」は延期され、来年3月の配信となるようだ。なお「Scorched Earth」や「Genesis」など、オリジナル版『ARK』にてDLCとして配信されていたコンテンツは、『ARK: Survival Ascended』ではすべて無料で実装される見込み。


本作は早期アクセスとして10月26日にPC(Steam)向けに配信開始。Xbox Series X|S向けには11月22日に、海外PS5向けには12月1日に早期アクセス配信開始された。評価としては、本稿執筆時点のSteamユーザーレビューにて、約3万3000件中好評率58%の「賛否両論」ステータス。チート利用者の存在のほか、不具合の存在やサーバーの不安定さなどが課題として指摘されている。SNSも含め各所でサーバーに接続しづらい、接続できても切断されてしまうといった問題も報告されている。

今回のJeremy氏の発言を見るに、開発チームはそうしたユーザーらの指摘を受け止めていたようだ。そして主要開発者が、ユーザーの指摘どおりサーバーを「クソだ(ass)」と明言するという、珍しい返答をおこなうかたちとなった。チャリティ配信当日夜におこなわれたと見られる対応も含め、サーバー改善に向けた取り組みは今後も進められていくことだろう。

なお本作では不正者の存在により、クロスプレイ向け公式PvPサーバーにPC版プレイヤーが一時的に参加不可能となっている(関連記事)。この措置は新たなチート対策の導入まで続けられることが伝えられており、こちらの続報も注目されるところだ。

『ARK: Survival Ascended』はPC(Steam)/Xbox Series X|Sおよび海外PS5向けに早期アクセス配信中だ。国内PS5向けにも発売予定。