Valve、新型「Steam Deck」限定版の転売対策を北米向けに告知。Steamアカウントの購入履歴などを条件にBotや転売屋の購入を防ぐ試み

 

Steamを運営するValveは11月15日、携帯型PCゲーム機「Steam Deck」の有機EL搭載新モデル(限定版)の、転売対策について告知した。旧モデルに引き続き、購入に際しては過去のSteam利用履歴などの条件が設けられるとのこと。なお、同機通常モデルは日本国内向けにはKOMODOより展開予定で、こちらはまた別の販売体制となるだろう。


Steam Deckは、Valveが手がける携帯型PCゲーム機だ。同機は欧米向けには2022年2月より販売開始、日本含む東アジア向けには、KOMODOより同年12月から展開された。ゲーマーの間でも注目を集めたデバイスでありKOMODOの代表取締役社長リッキー・ウーイ氏は、「各地域で完売モデルが出た」「日本国内でも予想以上の売れ行き」などの好調ぶりを弊誌インタビューにて語っていた(関連記事)。今年11月10日には、新型の有機EL搭載モデルSteam Deckが発表され、日本時間11月17日の販売開始が告知。ふたたびゲーマーたちの注目が寄せられることとなった。

Valveからは今回、有機EL搭載新モデル限定版の発売時にも、転売対策が実施されることが告知された。Valveによれば、同社は「Botや転売業者による影響を最小化するための手段」をとり、実際の顧客が新型Steam Deck限定版を可能な限り入手できるようにするという。

具体的な転売対策についても明かされている。購入に際して米国もしくはカナダに居住していることのほか、Steamのアカウントが「良好な状態(good standing)」にあること、今年11月より前にSteamにて購入の履歴があること、1アカウントにつき1台のみ購入可、といった制限が設けられるそうだ。こちらはValveが定めた米国・カナダ向け販売の基準。同機通常モデルは日本国内向けにはKOMODOより展開予定であり、国内からの購入に同基準は適用されないと見られる。

なお、旧モデルのSteam Deckにおいても転売業者の買い占め行為に対しての対策は取られていた。今回と同じくアカウントの状態や、Steamでの購入履歴などが条件に定められていた(関連記事)。同等の条件が、新型Steam Deck限定版に向けても適用されるかたちとなる。

Steam Deck」有機EL搭載新モデルは、国内向けにはKOMODOより11月17日午前3時(日本時間)販売開始予定だ。

【UPDATE 2023/11/16 15:27】
対象となるのが北米向け限定版であることを補足