Valve、携帯型PCゲーム機「Steam Deck」の販売においては転売業者を警戒。Steamアカウントの購入履歴の確認など対策施す

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Steamを運営するValveは7月16日、携帯型PCゲーム機「Steam Deck」を発表した。まずアメリカ・カナダ・イギリスおよびEU向けに2021年12月に発売される予定となっており、該当地域ではまもなく予約受付が開始する模様である。そしてSteam Deckの販売においてValveは、転売業者を警戒し対策を講じているようだ。
 

 
Steam Deckは、AMD製のカスタムAPUを搭載する携帯型PCゲーム機だ。OSにはSteamOS 3.0がプリインストールされ、ユーザーは自らのSteamライブラリのゲームを楽しめる。また、ユーザーが別のOSをインストールし、サードパーティのコンテンツを利用することも可能とのこと。筐体はNintendo Switch風のスタイルを採用。7インチ液晶ディスプレイの左右にアナログスティックや各種ボタンを配置し、トラックパッドも用意されている。

価格は、64GB eMMC版が399ドル(約4万4000円)、256GB NVMe SSD版が529ドル(約5万8000円)、512GB NVMe SSD版が649ドル(約7万1000円)。同梱するアクセサリ類に一部違いはあるが、基本的には内蔵ストレージの容量や転送速度の違いによって3種類がラインナップされた(関連記事)。そして予約は、Steam公式サイトの専用ページにておこなうかたちとなる。
 

 
Steam Deckを予約する際には、予約保証金として先に5ドル(約550円)を支払う必要がある。そして、在庫が確保できた時点でValveからメールで通知が送られ、それから製品の購入手続きをとるかたちとなる。購入できるのは、ひとりにつき1台まで。もちろん、購入代金からは予約保証金分が差し引かれる。

ただし購入条件として、Steamのアカウントを保有していることと、2021年6月以前にSteamでの購入履歴があること、メール通知から48時間以内に購入手続きをとることが挙げられている。その48時間以内での、アカウントの状態が良好であることもチェックされるそうだ。

予約保証金を取ることについてValveは、「お客様に秩序ある公正な注文プロセスを提供するため」とし、また2021年6月以前の購入履歴を確認することについては「非正規再販業者の潜在的な存在について認識しており、公正な注文プロセスを確保するための追加的な保護措置」だと、FAQにて説明している。こうしたコメントから、Valveが転売業者あるいは個人による買い占め行為を警戒していることは明らかだろう。
 

 
ゲーム製品の転売というと、いまだ品薄状態が続くPS5本体などでの状況が思い出される。海外では、転売業者がBotなどのツールを活用し数千台ものPS5本体を確保し、高額転売しているとして話題になったこともある。また、日本でも転売業者の存在は無視できない。店舗によっては抽選販売を実施し、さらに過去の購入履歴があることを当選条件にしている例もある。Valveは、一般のゲーマーが不満を募らせているこうした状況を把握したうえで、先述したような対策を打ち出したのかもしれない。

またValveは、Steam Deckが発売される2021年12月までに、すべての予約者が購入できるよう全力を尽くすが、希望に添えない場合もあると案内。潤沢に在庫を確保できない可能性を示唆しており、なおさら買い占めをおこなう転売業者は排除したいところだろう。今回示された対策が功を奏するのか注目される。
 

*Valve社長のGabe Newell氏は、Steam Deckは性能とゲーム体験を重視しながら、攻めた価格設定にしたとコメント。同社にとって痛みも伴うが、長期的に見れば、新たな製品カテゴリの確立に資すると判断したという。

 
なおSteam Deckは、アメリカ・カナダ・イギリス・EU以外の地域向けには2022年に発売される。そこに日本が含まれるのかどうかは現時点では不明だが、日本ではまた別のかたちで販売されるかもしれない。

というのも、VALVE INDEXやSteamコントローラなどのValveのハードウェア製品は、これまでSteam公式サイトでの直販ではなく、株式会社デジカが運営するサイトや小売店にて国内販売されてきた。もしSteam Deckも同様のかたちで販売されるとすれば、どのような転売対策がとられるのか気になるところである。

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