審査を“3回落とされた”FPS『Fortune’s Run』Steam早期アクセス配信開始。Valve側に「性的表現が“露骨ではない”とされ審査落ちした」など、紆余曲折をぶっちゃける

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デベロッパーのTeam Fortuneは9月28日、FPS『Fortune’s Run』の早期アクセス配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作は、Valveによる事前審査において配信を拒否されては対応を繰り返し、ようやくリリースに漕ぎ着けたとのこと。

『Fortune’s Run』は、New Zabraと呼ばれるディストピア世界を舞台にするFPSだ。スペースオペラの世界観をもち、『Deus Ex』や『E.Y.E: Divine Cybermancy』『メタルギアソリッド』などから影響を受けて開発されたという。主人公のMozahは、犯罪者として囚われていたところ、とある企業のために働くことを余儀なくされる。ただ、その背景には何らかの陰謀が見え隠れし、Mozahは真相を探りつつ、自由を求めて戦うこととなる。

本作はレトロな雰囲気の3Dグラフィックが採用され、広大なマップを探索しながら目標をこなしていく。敵との戦いでは銃のほか、拳や刀などの武器での攻撃も可能。コンボや必殺技、パリィ、投げを駆使でき、本格的な近接バトルシステムが用意されている。基本的な難易度は高めとなっており、死んでは学んで再挑戦するサイクルを繰り返すゲームプレイとなる。ただ、難易度は細かく調整することも可能だ。


本作は、9月28日にSteamにて早期アクセス配信が開始されたが、実は直前の9月26日にその予定を延期すると発表されていた。発表のなかでは、Steamを運営するValveによる審査に通らなかったためだと説明されている。しかも、本作はそれまでにも2回却下されていたという。

最初の却下理由は、「大きなバトルステージが見つからない」というものだったそうだ。これに対し開発元は、チュートリアルを終えればそうしたエリアを訪れることになるとし、Valveの審査チームは30分もテストしないで結論を出したのだろうと呆れ顔。結局この件については、コンソールコマンドをValve側に伝えることで解決したとのこと。目的のエリアまでスキップさせたのだろう。


残る2回の却下は、本作のゲーム内表現に関する、開発元との意見の相違によるものだったそうだ。主人公Mozahは、過去に受けたトラウマ的な性的暴行の経験が、自由を求めて戦う原動力になっているという。そして作中では、その性的暴行のシーンが襲った側の人物の視点で描かれる。

開発元は、性的暴行が楽しく興奮するものとして描かれるゲームが多いことに失望し、本作ではただ嫌悪感を抱かせる表現として取り入れたという。その演出表現としてやせ細ったシワだらけのエイリアンが、カメラを舐めながら身体を上下に揺らすシーンがあり、開発元は非常に不快であるだろうとコメント。そのため、プレイヤーに対し事前に警告を表示し、また当該シーンを見ない選択も可能としたそうだ。

ただこのシーンについてValveは、性的暴行表現を警告するほど明確な演出ではないとして、警告表示を含むビルドについて却下。開発元は、不本意ながら警告表示をゲーム内から削除することにし、それには時間がかかるため配信延期を発表することとなったわけだ。

しかし延期発表の翌日、Valveは一転して本作の配信を許可したという。警告表示を含む以前のビルドのままで配信可能になった。Valveの心変わりの背景は不明ながら、少なくともストアページ上での警告表示については削除するよう指導されたようだ。ストアページの「成人向けコンテンツの説明」では、以前は暴力やドラッグ・アルコールの乱用、人身売買に関する表現に加え、性的暴行表現が含まれるとし、また性的暴行表現をカットする設定が用意されると説明されていた。現在はそうした性的暴行表現に関する記述がすべて削除された状態となっている。

こうして本作は予定どおり9月28日に早期アクセス配信開始。ただ、この数日のドタバタ劇により、一部カットシーンの音声が抜けていたり、ブリーフィング画面のボタンが機能しなかったりなどの不具合が残っているとのこと。開発元は、今後パッチを配信しながら、正式リリースに向けた開発を続けていくとしている。

『Fortune’s Run』は、PC(Steam)向けに早期アクセス配信中だ。今後さらなるステージや武器、敵などのコンテンツ、およびマルチプレイモードが追加される予定で、2026年末までには正式リリースされる計画となっている。

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