都市開発シム『Cities: Skylines II』PC版が発売日に値上げ、日本円は最大30%アップへ。「地域ごとの価格バランスをとるため」多数の通貨で価格調整実施

 

パブリッシャーのParadox Interactiveは9月15日、今後発売予定の新作『Cities: Skylines II』と『The Lamplighters League』のPC(Steam/Epic Gamesストア)版の価格について、一部の国・通貨で発売日に価格調整を実施すると発表した。このなかには日本円も含まれ、最大30%の値上げが予告されている。

『Cities: Skylines II』は都市開発シミュレーションゲーム『Cities: Skylines(シティーズ:スカイライン)』の続編で、10月25日発売予定。一方の『The Lamplighters League』は架空の1930年代の世界を舞台にするターン制戦略ゲームで、10月4日発売予定だ。

今回の発表によると、Paradox Interactiveは市場・産業における購買力平価や業界内での比較などを参考にして、ゲームの地域ごとの価格バランスを取っていると説明。その調査の結果、一部の通貨は同社の指標に沿っていないことが判明し、地域ごとの価格差が悪用されるリスクが高まっているため、価格調整を実施することにしたそうだ。すなわち値上げがおこなわれる。

価格調整対象となる通貨は多岐にわたり、値上げ幅もさまざま。そのなかで日本円は、影響が顕著な通貨のひとつに挙げられており、最大30%の値上げがおこなわれるという。“最大(up to)”と幅をもたせている意図は不明だが、『Cities: Skylines II』も『The Lamplighters League』も現在5390円に設定されているため、約7000円にまで値上げされる可能性がある。ちなみに、逆に価格据え置きと明言されたのは米ドル・英ポンド・ユーロのみである。

なお、この値上げは両作品の発売日から適用され、現在の予約価格は据え置かれる。また、SteamおよびEpic Gamesストア以外のストアでは価格調整自体おこなわれない。PC版の購入を検討している方は、予約購入しておくと良いだろう。

余談ではあるが、今回の価格調整によって、アルゼンチンの通貨アルゼンチン・ペソでは最大170%もの値上げが実施されるという。『Cities: Skylines II』と『The Lamplighters League』は、現在3200アルゼンチン・ペソ(約1400円)に設定されているため、最大8640アルゼンチン・ペソ(約3700円)に値上げされるようだ。

アルゼンチンというと、これまでにもその現地価格を悪用する他国ユーザーの存在が問題視されてきた。現地で暮らす人にとっては適正価格であっても、他国から見ると割安になることが多く、アルゼンチンで不正にゲームを購入する他国ユーザーが後を絶たないのだ。今年8月には、任天堂がアルゼンチン向けニンテンドーeショップにおける他国発行クレジットカードの利用を停止したことでも話題となった(関連記事)。

『Cities: Skylines II』は、PC(Steam)/PS5/Xbox Series X|S向けに10月25日発売予定。『The Lamplighters League』は、PC(Steam/Epic Gamesストア)/Xbox Series X|S向けに10月4日発売予定だ。先述したように、PC版を購入する場合は値上げ前に予約購入しておく方がお得である。