Blizzard Entertainment(以下、Blizzard)は7月22日、『ディアブロ4』について開発陣が語る番組を配信した。その中では、先日配信されたアップデートパッチについて開発陣が明白に「悪いアップデートだった」と表明する珍しい一幕があった。
『ディアブロ4』は、人気ハクスラARPGシリーズ『ディアブロ』の最新作だ。本作の舞台は前作『ディアブロ III』から数十年後となる。ゲームプレイやグラフィックを大幅にパワーアップし、140以上のダンジョンなどを実装。過去作の魅力を踏襲しつつ、ゲームプレイ要素も盛り込んで新たな冒険が描かれる。本作では7月21日よりシーズン1「災厄のマリグナント」が開幕している。
シーズン1開幕直前には、アップデートパッチ1.1.0aが配信され、その内容がコミュニティに波紋を広げていた。同パッチでは、キャラクターの防御力を大幅に下げ、攻撃力についても多くのビルドで弱体化となりうる調整がなされた。シーズン1での追加要素なども踏まえた内容と見られたものの、多くのプレイヤーたちがこの調整に反発。RedditやTwitterといった場ではBlizzardに向けて批判が寄せられることとなった(関連記事)。そして日本時間7月22日、Blizzardによる配信番組「Diablo IV Campfire Chat」が配信。そこで開発者らが同アップデートについて振り返った。
今回の配信では、Blizzardコミュニティ部門のアソシエイト・ディレクターを務めるAdam Fletcher氏らが出演。冒頭からさっそくアップデートについての“謝罪”を口にした。同氏は批判を受けたアップデートについて「ひどくてつまらない、プレイヤーたちにとってよくない体験をもたらしたと認識している」と表明した。「アップデートの仕方が悪かった」とはっきり明言するのはかなり異例の対応だろう。
続く配信では、なぜ同パッチにおける調整方針に至ったかについて説明がおこなわれた。主な目的としては、さまざまなビルドの強さのバランスを取る狙いがあったそうだ。そのため、とりわけ強力なダメージメカニズムであった脆弱ダメージなどに大きな弱体化が入ったかたちだったのだろう。
そしてFletcher氏は、放送の後半にてプレイヤーたちの声ははっきりと伝わっているとコメント。「もうこんなパッチ配信の仕方は二度としないようにする(We don’t plan on doing patches like this ever again)」と伝えた。急激にクラスを弱体化するような調整は避け、もし強すぎる要素などに急激な調整が入る場合は、同クラスにおける新たな代案となる選択肢を用意するなどとしている。
また、同配信では次期アップデート1.1.1の方針についても語られた。そちらではスタッシュタブが追加されたり、エリクサーのスタック数が拡張されたりなどのQoL関係のアップデートが実施。また、バーバリアンとソーサラー向けのレジェンダリーの化身について、調整がおこなわれるとのこと。ほか、詳細は「Diablo IV Campfire Chat」の公式振り返り記事を参照してほしい(英語)。
『ディアブロ4』は、PC(Battle.net)/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。シーズン1「災厄のマリグナント」は現在開催中だ。