高難易度剣戟アクション『SIBLINGS』無料公開され一部で注目される。『SEKIRO』を彷彿とさせる、敵の攻撃を弾く緊迫バトル

 

国内のゲーム制作者である九乃頭虫(ここのずむし)氏は7月16日、『SIBLINGS』を公開した。対応プラットフォームはPC。「第15回 WOLF RPGエディターコンテスト」の参加作品となっており、同コンテストの応募作品一覧の中から無料でダウンロードできる。また一部プレイヤーや開発者の間では、本作が注目を集めつつあるようだ。

『SIBLINGS』は、敵の攻撃を弾きと回避によって凌ぎ、戦意を挫いて一撃を与える、高難易度対話型アクションゲームである。本作の舞台は、それぞれ使命をもった徒人たちが存在する、崩れ行く世界だ。徒人の一人である主人公は、自らの使命に関わる「不死」を求めて放浪。世界が歪みによって崩壊しつつある中、不死狩りの徒人の戦いが描かれる。


徒人の主人公は、一振りの剣と盾で、強大な敵と対峙していく。バトルではターン制のシステム上で、高速な剣戟が展開される。本作では敵のターン中、敵の繰り出す攻撃に対して防御行動がおこなえる。具体的に主人公は、盾を使った防御と、4方向への回避が可能。剣による斬撃を盾で受け流したり、鋭い突きを横方向へ避けたりなど、激しい敵の攻撃を防御行動で凌ぐのだ。

ただし本作には投げ技など、殺意をともなった防御の難しい攻撃が存在。敵が激しい連撃を仕掛けてくる点も含めて、ずっと守りを固めていてもいずれ戦意をくじかれてしまう。通常防御で敵の攻撃を受けると、戦意ゲージにダメージが蓄積するほか、HPの回復手段が存在しないためだ。

そこで本作では、敵の攻撃直前にガードを入力することで、敵の攻撃を弾く。弾きに成功すると主人公の戦意は下がらず、逆に敵の戦意へダメージを与えられる。さらに敵の攻撃のうち、予告付きの殺意をともなった攻撃は、回避に成功すると戦意ダメージが発生。ゲージが蓄積しきると、戦意を挫いたことで敵が行動不能に陥り、無防備なところへ強力な一撃を与えられる。本作では、敵の攻撃をうまく弾きと回避によって凌ぐことで、意志を挫いて敵を撃ち倒すのだ。


またバトル中には、敵の一連の行動の間に主人公のターンが存在。敵に斬りかかるか、一息入れて戦意ゲージを回復するかを選択できる。コマンド選択による技や、アイテムの使用といった要素は用意されていない。そのため、戦いの勝敗は敵の攻撃に対するアクションにかかっている。

ターン制の仕組みや画面構成ながら、敵の行動は動きをともなったグラフィックでしっかり表現されており、モーションを見て防御行動を選べる。敵の一部の攻撃には、専用の演出も用意されており、グラフィックでも戦いを彩ってくれる。敵が間断なく連撃を仕掛けてくる場合もあるなど、テンポがよく高速に剣戟が展開される点も特徴だろう。筆者がプレイした限りでは、高難易度のアクションゲームさながらの、緊張感のある斬り合いが繰り広げられていた。要素としては、本作には複数の強敵を含むバトルが存在。公称プレイ時間は20分から2時間程度(大きな個人差あり)とされており、クリア後の周回システムも用意されている。

本作を手がけているのは、国内のゲーム制作者である九乃頭虫氏だ。ゲームの制作以外には、フリーゲームやのプレイ動画などを投稿しているようだ。本作『SIBLINGS』は7月16日に、SmokingWOLF氏によるゲームエンジンであるWOLF RPGエディター製作品を対象とした「第15回 WOLF RPGエディターコンテスト」の参加作品として公開された。ゲームの公開後は、Twitter上で公開された動画が一部で注目を集めている。Twitter上で実際にプレイしたプレイヤーの感想を見ると、本作をフロム・ソフトウェアによるアクションゲーム『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』に似ていると評する声もあるようだ。また「第15回 WOLF RPGエディターコンテスト」では、本作以外にも力の入った作品がフリーゲームとして公開されている。

『SIBLINGS』はPC向けに、「第15回 WOLF RPGエディターコンテスト」の参加作品として公開中だ。