ゲーム会社バンプールが解散。『もぎチン』を生み出し、『星のカービィ』シリーズ開発でも活躍していたスタジオ


株式会社バンプールは5月31日、同日に会社を解散することを発表した。諸般の事情だという。


株式会社バンプールは、『moon』や『UFO -A day in the life-』を手がけたラブデリックの工藤太郎氏が設立したゲーム会社だ。元ラブデリック組の一部が同社に加わっており、『エンドネシア』、『もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド』、『ザ・ローリング・ウエスタン』などを手がけてきた。

特に印象深いのは、『もぎたてチンクルのばら色ルッピーランド』だろう。同作は、『ゼルダの伝説』シリーズのスピンオフとして開発された作品。35歳無職独身の男チンクルが夢の楽園「ルッピーランド」に行くために、この世界の通貨であるルピーを集める旅に出るという内容。本作は、『ゼルダの伝説』シリーズの正統派なストーリーとは打って変わって、ブラックユーモアあふれるストーリーと、シュールな作風を特色としている。ラブデリックは独自のテイストが持ち味の会社であったが、バンプールもまたそうしたテイストを引き継いだ作品をリリースしていたわけだ。

近年には2018年に3DSでリリースされた『ザ・デッドヒートブレイカーズ』の開発に参加。以降はハル研究所と共同開発として『星のカービィ ディスカバリー』など「星のカービィ」複数作の開発に携わっていた。特に『星のカービィ Wii デラックス』では、バンプールがこれまで以上にハル研究所と連携して開発されていたのではないかと推察されている(Papen’s Piling)。

【UPDATE 2023/6/1 8:44】
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オリジナルゲームの開発はややご無沙汰となっているものの、『星のカービィ』シリーズ作品開発で存在感を見せていたバンプール。解散という形態も気になるが、所属スタッフがどのような足取りを辿るのか、気になるところだ。




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