コナミ、『ウマ娘』をめぐってCygamesを訴訟。特許侵害としてゲーム差し止めと40億円などを請求

 

サイバーエージェントは5月17日、同社連結子会社Cygamesが、コナミデジタルエンタテインメント(以下、コナミ)から訴訟を提起されていると明かした(リンク先はPDF)。コナミは損害賠償等請求として40億円及び遅延損害金をCygamesに求めているという。また『ウマ娘 プリティーダービー』(以下、ウマ娘)の差止請求を求めているそうだ。

『ウマ娘』は、実在する競走馬の名前と魂を受け継いだ存在「ウマ娘」たちが織り成すクロスメディアコンテンツだ。ゲーム版は育成シミュレーションゲームとなっており、プレイヤーがトレーナーとなってウマ娘たちを育成。ステータスを鍛え上げ、スキルを習得させることで、彼女たちの夢の達成やより強いウマ娘の育成を目指していく。

コナミは、そんな『ウマ娘』を手がけるCygamesを訴訟していたようだ。訴訟提起日は2023年3月31日で、訴状到着日は2023年5月10日。冒頭に述べたように、コナミは損害賠償等請求として40億円及び遅延損害金をCygamesに求めているという。また『ウマ娘』の差止請求を求めているそうだ。

サイバーエージェントによると、Cygamesは『ウマ娘』のゲームシステムとプログラムの一部をめぐって、コナミと特許権などの協議をおこなっていたという。しかしCygamesの見解はコナミに受け入れられず、訴訟の提起に至ったと説明されている。

実際にどのような特許が焦点になっているかは不明であるが、『ウマ娘』といえば、一定のゲーム内期間でウマ娘を育成するシステムを採用。良いウマ娘を育てるにあたっては、育成モードのプレイを繰り返す設計となっている。こうした点においては、コナミの『パワフルプロ野球』シリーズの育成モード・サクセス(あるいは『ときめきメモリアル』)との類似性が見られる。『ウマ娘』は独自要素が多く差別化されているが、システム面で“サクセスに似ている”ことはリリース当初から話題となっていた。重ねて述べるように、このようなポイントが特許に関連しているかは不明であるが、トピックとして関連付けられることも少なくなかった。

サイバーエージェント側としては、Cygamesが『ウマ娘』において、コナミの特許権を侵害している事実はないと考えており、訴訟における手続きの中でその正当性を明らかにしていくという。超人気ゲーム『ウマ娘』をめぐる訴訟は、どのような結末を迎えるのだろうか。



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