『ゼノブレイド』シリーズ開発のモノリスソフト、社員の基本給を大幅引き上げ。ゲーム開発会社が公言するやや珍しい例


モノリスソフトは5月1日、2023年4月より基本給の引き上げを実施したと発表した。物価上昇に伴い、定時昇給に加えて、基本給の大幅な引き上げを実施したという。


モノリスソフトは、1999年に設立されたゲームスタジオ。杉浦博英氏や高橋哲哉氏、そして本根康之氏など、かつてスクウェアに在籍し『ゼノギアス』に携わっていたクリエイターたちを中心に設立。『ゼノサーガ』シリーズや『バテン・カイトス』シリーズ制作に携わったのち、2007年に任天堂の子会社となった。

その後『ゼノブレイド』シリーズなどを展開。そのかたわらで、『どうぶつの森』シリーズや『ゼルダの伝説』シリーズ、『スプラトゥーン』シリーズなど任天堂の人気タイトルの開発に部分的に協力している。モノリスソフトは現在東京にふたつのオフィスを置くほか、京都にもスタジオを構え、年々その規模を拡大しつつある。2022年12月末時点で、社員は264名とのこと。


そんなモノリスソフトは2023年4月に基本給を大幅に引き上げたという。具体的には、新卒社員の初任給については、22%アップの25万円になるという。たしかに新卒キャリア採用要項を見ていると、どのポジションも基本給は25万円が最低ラインとなっている。

昨今では、物価上昇にともない、さまざまなゲーム会社が給与の引き上げを実施している。一方で、それらのほとんどは、ゲームを売るパブリッシング業務を担っている会社である。販売業務に携わらない、純粋な開発会社が基本給引き上げを実施し、公言することは珍しい。任天堂子会社であり、自社タイトル開発と任天堂人気タイトルの開発協力を並行させているモノリスソフトだからこそ、実施および公言できることなのだろう。

先日4月26日には、モノリスソフトの最新作『ゼノブレイド3』エキスパンション・パス所有者向けコンテンツ「新たなる未来」が配信された。同スタジオの今後の活躍にも期待しておこう。



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