『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズ開発者のひとりが、ウクライナ兵士として戦死したとの報告。2児の父、従軍中に

 

『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズなどの開発に携わったウクライナ人開発者が、戦死したとの報告がなされている。亡くなったとされるのはVolodymyr Yezhov氏で、ウクライナ軍に従軍中に死亡したとのこと。Ukrainska Pravda(ウクライナ・プラウダ)などが伝えている。

*Volodymyr氏の近影
Image Credit: Volodymyr Yezhov on LinkedIn


Volodymyr Yezhov氏は、ウクライナを拠点に活動する開発者だった。同氏はかつて、サバイバルFPS『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズやRTS『Cossacks(コサックス)』シリーズの開発を手がけたGSC Game Worldに在籍。『S.T.A.L.K.E.R.: Clear Sky』などの作品に、ゲーム/レベルデザイナーや、スクリプターといった役割で携わった。同氏は後に同スタジオを離れ、「シャーロック・ホームズ」シリーズで知られるFrogwaresなどで開発に従事。Volodymyr氏のLinkedInページによれば、直近ではオンライン釣りシミュレーション『Fishing Planet』を手がける、ゲームと同名のスタジオFishing Planetに在籍していたようだ。

Volodymyr 氏の死亡については、同氏の親族とされるViacheslav Yezhov氏が、Facebook上にて伝えている。 Volodymyr氏は、ロシアによるウクライナ侵攻に際し、ウクライナ軍に従軍していたようだ。同氏には2人の子供がいたとのこと。上述のFacebook投稿や、葬儀の予定を伝える投稿には、Volodymyr氏の死を悼む声が寄せられている。また、Volodymyr氏が亡くなったのはウクライナ東部の都市バフムート(Bakhmut)であると、ウクライナ・プラウダなど各メディアより伝えられている。

なお、ロシアによるウクライナ侵攻に関連しては、10月にもウクライナ軍に従軍中のゲーム開発者の戦死が伝えられていた。『Metro』シリーズで知られる4A Gamesに所属するシニアアニメーターのAndrii Korzinkin氏だ(関連記事)。そして先日には、Frogwaresがウクライナ国内での戦禍の過酷さをSNS上で伝えていた(関連記事)。ロシアによる侵攻開始から300日以上が経過。2022年が終わろうとする現在も、戦争終結の気配は訪れない。


貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。