Epic Gamesストアに「評価とアンケート」機能導入。ランダムに選ばれし者だけ評価可能


Epic Gamesは6月17日、PCゲーム配信プラットフォームEpic Gamesストアにて「評価とアンケート」機能を実装したと発表した。これにより、同プラットフォームでもユーザーによる作品評価が利用可能となる。

Epic Gamesストアは、2018年にサービス開始されたPCゲーム配信プラットフォーム。同ストアを運営するEpic Games開発による『フォートナイト』を筆頭とした独占タイトルや、定期的なゲーム無料配信で人気を集めている。一方でユーザーからは、Steamなど先発のプラットフォームに存在する機能がないことを指摘し、実装を求める声もあった。そのひとつが、作品の評価機能だ。Epic Gamesストアにはレビューなどユーザー評価機能が存在せず、配信タイトルの評判を事前に知るには、外部レビューサイトに頼るしかなかった。

そして今回、評価とアンケート機能により、Epic Gamesストア上でもユーザーによる作品評価が利用できるようになった。ただ、その仕組みはSteamなどのユーザーレビューとは少々違うようだ。Epic Gamesストアの評価システムでは、ユーザー側から自発的に評価を投じることはできない。特定のゲームを2時間以上遊んだユーザーをランダムに選出し、ストア側から評価を要請する形式となっている。こうした仕組みにすることで、短期間に大量の不評が投じられるいわゆる“レビュー爆撃”を防止する狙いがあるようだ。


また、Epic Gamesストアが導入した評価システムでは、ほかプラットフォームと違い評価文の書き込みができない。ユーザーは最大星5つまでの5段階評価点数のみを入力するかたちだ。ゲーム内容の分析を伝えるレビュー文がない一方で、アンケートシステムが導入されている。こちらでは評価とは別に、ランダムに選ばれたユーザーに対して、ゲームに関する質問がなされる。質問は「このゲームはグループプレイに適しているか」「ボスの難易度はどれくらいか」などの内容だ。こうした質問への回答は、Epic Gamesストア各製品ページのタグ生成に利用。ユーザーが好みの作品を見つけやすい仕組みに還元されていくという。

そして気になるのは、評価にかかるバイアスだ。Epic Gamesストアの仕組みでは、作品を評価できるのは最低でも2時間以上作品をプレイしたユーザー。低評価するにも2時間以上はプレイが必要ということになる。なお、Epic Gamesストアにおける払い戻しポリシーでは、2時間以上プレイしたゲームは払い戻し対象外。つまり、Epic Gamesストアではゲームを払い戻しするユーザーに作品を評価する資格はないわけだ。こうしたシステムが、評価者がしっかりゲームをプレイしたことを保証する一方で、評価点数の傾向にどう影響するかは未知数だ。また、クリアまでのプレイ時間が2時間に満たない、小規模な作品への対応も気になるところだ。

評価とアンケート」機能は現在、Epic Gamesストアにて利用可能である。