『ソニック』シリーズキャラたちが「現実のお店に入って出るだけ」のファンアートが急増。どの店とキャラのペアが一番おもしろいか

 
Image Credit: Ama Washington on Twitter

『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』シリーズといえばセガが世界に誇るフランチャイズのひとつ。先日より、そんな『ソニック』シリーズのキャラクターたちが「現実の店舗に入店する」様子を描くネットミームが、本作海外ファンを中心ににわかに流行っているようだ。海外メディアPolygonが伝えている。


『ソニック』シリーズおよび関連キャラクターの人気は世界的に高く、日夜さまざまな二次創作アートなどがWeb上で投稿されている。とりわけ欧米圏での人気は高く、ギネスワールドレコーズが2011年に募った「もっとも有名なゲームキャラクター」投票では、ソニックが10位にランクイン。やや古い記録ではあるものの、もちろん現在でも『ソニック』キャラたちは根強く愛されている。そして今年4月末より、奇妙なネットミームが流行し始めた。『ソニック』キャラたちが実在店舗に入店したり、出てきたりするファンアートがSNS上で続々と投稿されているのだ。

そうした流行の発端と見られるのは、海外ファンのAma Washington氏が4月29日に投稿したファンアートだ。同氏はイラストレーターとしても活動する傍ら、SNS上では『ソニック』シリーズのファンアートを描くなどの活動もしている。同氏は特にシャドウがお気に入りのようだ。シャドウは『ソニックアドベンチャー2』から登場したキャラクターであり、ソニックと似通った姿ながらカラーリングは黒と赤を基調としている。その名の通り、ダークさを秘めた「闇のソニック」といった風情のキャラクターであり、上述のギネス投票では25位にランクインする人気ぶりだ。Ama氏が投稿したのは、そんなシャドウがアメリカに展開する小売店「Claire’s」に意気揚々と入場する絵だった。

Claire’sがどんなお店かというと、10代の女性向けのアクセサリーやおもちゃなどを扱うお店である。同店公式サイトの人気ラインナップを見てみると、ポップでキュートなバリバリの女児向けアイテムが勢ぞろいしている。Washington氏は5月1日に、今度はシャドウが店から出てくるところを描いて投稿している。ハート満載のキュートなアイテムに身を包んだ姿は可愛らしいものの、なんともシュールだ。シャドウが店に入って出るだけの両ツイートは、あわせて4万リツイートを突破。コミュニティの大きな反響が寄せられている。

『ソニック』キャラが脈絡なく店に入って出るシュールさがウケたのか、同日には別ユーザーにより、ソニックが小売店「HOT TOPIC」に入って出る様子が描かれている。こちらのお店はいわゆるゴシック/パンク系のアクセサリーや服の販売のほか、日本の漫画やアニメのグッズも扱っているお店だ。こちらから出てきたソニックは、なんとも“いかにも”な姿に。なぜかアイメイクもバッチリだ。

ほかの『ソニック』キャラについても、続々と「入店アート」描かれている。たとえば、宝石店Kay Jewelersに入るなり品物をかっぱらって逃げるルージュや、石鹸やローションなどお風呂・ボディケア用品を中心に扱うBath & Body Worksに入店、どえらい買い込んで出てきたナックルズなど、思い思いのファンアートが描かれている。

ほかには、マクドナルドに入っていくメタルソニックを描くユーザーも。同ユーザーによれば「マクドナルドのHappy Meal(国内でのハッピーセットにあたる)を買いに行くところ」だそう。実際に先月より、米国マクドナルドでは『ソニック』新作映画とのコラボを実施。Happy Mealに『ソニック』キャラのおもちゃが付属していた。とはいえ(おそらく)食事できないのにマクドナルドにおもむくメタルソニックの後姿は奇妙で、「どのキャラと店を組み合わせれば面白いか大喜利」と化している傾向もある。SNS上では、ほかにも数多くの「入店アート」が投稿されている。

また、今回多くのファンが連鎖的に「入店アート」を描いた背景には、上述の新作映画での盛り上がりもありそうだ。というのも、新作映画「ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ(原題:Sonic the Hedgehog 2)」は先月4月8日に全米公開されたばかり。5月6日発表の全米興行収入は1億6274万ドル(約212億円)とヒットを飛ばしている。ファンたちの『ソニック』熱がいまだ冷めやらぬところに、ネタにしやすいネットミームが発生。ファンたちが飛びついたとも考えられるだろう。

今回の流行は、海外ファンが中心となっていた。日本の『ソニック』ファンの皆さんは、どのキャラをどの店に行かせるだろうか。