Epic Gamesが、QAスタッフを大量に正社員化。不遇とも言われる人員を守る一手

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Epic Gamesが契約従業員の正規雇用に乗り出したようだ。QA(品質保証)テスターをはじめとする、多数スタッフが雇用形態変更のオファーを受けているとのこと。海外メディアThe Vergeが伝えている。

Epic Gamesは、Unreal Engineや『フォートナイト』の開発などで知られる米国最大級のゲーム企業だ。最近では自社ゲームストアやパブリッシング事業なども展開しており、事業の幅は手広い。The Vergeの報道によれば、同誌は正規雇用に関するEpic Games従業員向け文章を入手していたとのこと。文章は、特定の契約従業員たちに対して、その意思に応じてフルタイムの正規雇用待遇を提示する内容だった。また、正規雇用待遇への変更は基本的に2022年4月4日に発効される旨と、一部従業員は対象外となっていることが記されていたという。


The Vergeはこの文章についてEpic Games側に問い合わせ、同社広報から回答を得ている。広報担当者によれば、Epic Gamesは数百人の契約従業員をフルタイム正規雇用として採用。そのうちほとんどが「QA(Quality Assurance・品質保証)」スタッフだという。同誌によれば、Epic Gamesはこれまで、Eastridge、Hays、Nextaffなどの人材派遣業者を通じてQAスタッフと契約を交わしていた。しかし、派遣を通じた契約社員という待遇を見直し、QAスタッフを正規採用することにしたようだ。なお、正規雇用となったスタッフたちは、子会社スタッフなどではなくEpic Gamesの直接雇用となるとのこと。また、同社の福利厚生の対象にもなるそうだ。一方で同広報担当者は、短期的な必要性があれば、今後も契約従業員の雇用は実施していく方針を伝えている。

QAは作品の不具合や問題点を洗い出し、製品の品質を左右する重要なプロセスだ。しかしながら、品質をチェックするという点が、ほかの開発職と比較して、専門性が認められづらい部分もあった。それゆえに、テスターなどのスタッフたちからは、給与や待遇の悪さを訴える声も散見される(関連記事)。また、昨年末にはRaven Softwareが複数QAスタッフのレイオフを実施し、スタッフから不当な解雇を主張されるケースもあった(関連記事)。また今年1月には、このレイオフに不満をもつ同社従業員ら主導による組合組織Game Workers Allianceの設立にも繋がっている(TechCrunch)。Raven Softwareの動きを批判する声も多く、米国ゲーム企業の間でもQAスタッフを守ろうという機運が高まっている。

今回のEpic Gamesによる取り組みは、そうしたQAスタッフたちに安定した労働環境を提供する第一歩といえる。また、Epic Gamesは2019年に、過酷な労働環境について告発された一幕もあった(関連記事)。従業員たちの声が力を増していくなか、労働環境の健全化の一環として契約従業員の正規雇用化に乗り出した面もあるかもしれない。今後も、ゲームに携わる多くの人々が安心して働ける環境づくりが進むよう願いたい。

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