『龍が如く』元開発者の名越稔洋氏が「名越スタジオ」を設立。NetEaseの下で、世界に向けたハイエンドタイトルの開発をおこなう


元セガの名越稔洋氏は1月23日、「名越スタジオ」を設立したことを明らかにした。中国NetEase Gamesの100%出資による株式会社であり、主にコンシューマソフト事業を中心に、ワールドワイド向けハイエンドタイトルの開発をおこなうという。所在地は東京都渋谷区恵比寿。


名越稔洋氏は、セガにて『龍が如く』シリーズや『JUDGE EYES』シリーズなどを手がけてきたベテランクリエイターだ。かつては『デイトナUSA』『モンキーボール』などのアーケードタイトルなどにも携わってきた人物。昨年10月に、同氏が率いてきた龍が如くスタジオの組織再編が発表され、名越氏の同スタジオおよびセガの退職が明らかに。その前後には、同氏はNetEase Gamesに移籍するのではとの噂が一部で駆け巡っていたが、実際には名越スタジオとして独立し、NetEase Gamesの傘下に入るかたちとなったようだ。名越氏は代表取締役社長として同スタジオを率いる。

また名越スタジオには、『龍が如く』シリーズでディレクターやプロデューサーを務めた佐藤大輔氏が取締役に、同シリーズのアートディレクターなどを務めた細川一毅氏がデザイナーとして参加。さらに、『龍が如く7 光と闇の行方』のメインプログラマーだった時枝浩司氏や、『スーパーモンキーボール』シリーズのプロデューサー城﨑雅夫氏、『龍が如く』シリーズの背景デザイナー染屋直樹氏、『JUDGE EYES』シリーズのリードキャラクターデザイナー安藤俊周氏など、セガあるいは龍が如くスタジオにゆかりのある面々が名を連ねている。


自身の名を冠した新スタジオについて名越氏は、「風通しの良い場所にすることを目標に考えています」とコメント。どんなに優れたクリエイターでも、孤独ではフルパワーは発揮できないとし、また立場に関係なく言葉を尽くして語り合い、粘り強く理想に近づけていくことが大切だという。そうした環境から、世界に向けたコンテンツを本気で目指すスタジオであると述べている。

また取締役に就任したプロデューサーの佐藤氏は、「名越稔洋というクリエーターを中心に世界に向けてハイエンドコンシューマタイトルの開発を目指します」と語る。また、モノつくりに対して納得いくまでこだわり、スタッフ一丸でクオリティを突き詰めていけるスタジオを目指しているという。

名越スタジオがどのような作品を開発中であるのかについては、現時点では明らかにされていない。ただ名越氏はファミ通とのインタビューにて、「時代にフィットした、あるいは時代を先取りしたものをチョイスしながら、アイデアを組み合わせて作っていきたい」とコメント。また、「せっかくリソースが潤沢な会社がついてくれたので、中身のクオリティーには徹底してこだわりたい」とも言及している。同スタジオでは、現在プランナーやアーティスト、プログラマーなどを募集している。




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