『FF14』吉田P公認英語レシピブックが11月9日に発売。フレーバーテキスト満載で、お腹いっぱいになる一冊に

 

FINAL FANTASY XIV』(以下、『FF14』)の料理を集めたレシピブックが11月9日に発売されるようだ。8月4日、Amazon.co.jpにて、アメリカのレシピブック作家・Victoria Rosenthal氏を著者とするレシピブック「The Ultimate Final Fantasy XIV Cookbook: The Essential Culinarian Guide to Hydaelyn」の詳細が公開された。ハードカバーで、価格は日本円で4209円。『FF14』に登場するあらゆる地方の料理を集め、現実世界で調理できるようなレシピブックとなるようだ。Amazonの商品ページによると、序文は『FF14』のプロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏が手がけていることが明記されている。


著者であるVictoria Rosenthal氏は、ゲームに登場する料理を実際のレシピに落とし込んだ書籍を執筆してきた人物だ。これまでに手がけたタイトルは『Fallout』シリーズや『ストリートファイター』シリーズなど多岐にわたる。また、書籍に限らず、ビデオゲームをテーマにした料理ブログ「Pixelated Provisions」でも多くのレシピを公開している。ゲームをテーマにしたレシピブックを制作するならば、このうえない人選と言える人物だろう。

収録するレシピは70種類以上。Amazonに掲載されているサンプルページには、ドードーオムレツ、スターライト・ローストドードー、コーヒークッキー、スパイスワインのレシピが記載されている(いずれも日本語版『FF14』の表記に準拠)。Amazonの説明文には「クルザスのナイツブレッド」や「ラノシアのロランベリーチーズケーキ」といった記載もあり、ハイデリンからノルヴラントまで、多くの地方に根ざした料理が掲載されているようだ。レシピに添えられた写真のなかには実際の写真とゲーム内の風景が丁寧に合成されているものもあり、実際に作るだけでなく、眺めているだけでも楽しめる内容となっている。

作り方のほかにちょっとしたテキストも添えられており、ゲーム内に料理が登場したときのことを思い出せるつくりになっているようだ。また、サンプルページからは“Seigetsu”や“The Namazu Festival”といった、ナマズオ族に関係する単語が多く見受けられる。ナマズオ族といえば、『FF14』スタッフのなかでもナマズオ贔屓で知られるリードストーリーデザイナーの織田万里氏。もしかすると、テキストの執筆に織田氏も関わっているのかもしれない。

Amazonの商品ページより。スターライト・ローストドードーのページのテキストは「私にとって一番の祭はもちろん大鯰大祭(the Namazu Festival)だが、別の祭を選ばなければならないならば星芒祭(the Starlight Celebration)を挙げるだろう」で始まる。


レシピブックが公になったが、SNSなどでは「これは出版して大丈夫なものなのか」と心配する声も見受けられた。『FF14』では過去に、ゲーム内の料理を再現した同人誌がスクウェア・エニックスの要請で販売中止となった経緯があるためだ。二次創作や同人誌は公式から黙認されることで活動できているケースが大半だが、『FF14』に限らず、公式と誤認されかねない作品は版元から出版停止などの要請を受けやすい。公式が似た商品を企画していた場合は制作中止になることもあるし、非公式のアイテムが公式と誤認されることで不利益が発生する場合もあるためだ。スクウェア・エニックス側から詳細は発表されていないものの、レシピブック同人誌の販売中止にはこのような背景があったと考えられる。

今回公開されたレシピブックは制作実績のある人物が手がけており、吉田氏など『FF14』スタッフが関わっていると見られる。以前の騒動とは異なり、著作権侵害や販売停止などの心配はなさそうだ。「The Ultimate Final Fantasy XIV Cookbook: The Essential Culinarian Guide to Hydaelyn」は11月9日に発売予定だ。


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