『ポケモン』世界各国の検索数トップポケモンが分かるマップが作成される。アメリカはゲンガー、ヨーロッパはケーシィ、日本はいかに

Image Credit : TheToyZone

世界各国で“人気”なポケモンをまとめたマップが作成された。『ポケットモンスター 赤・緑』が1996年2月27日に発売されてから今年で25年。最初は151種類だったポケモンも、現在は900種類ほどまで増えた。やはり気になるのは、どのポケモンが一番人気なのかだ。イギリスの玩具専門メディアのTheToyZoneはシリーズ25周年を記念して、Googleの検索結果をもとに、それぞれの国ごとに人気なポケモンを可視化する図を作成した。意外な結果とそうでない結果が見られるはずだ。 

とはいえ、人気なポケモンは公式による企画投票によってすでに知れ渡っている。『ポケットモンスター』公式Twitterは、2021年2月に企画投票「#キミにきめた」を開催。カントー地方での投票結果は、1位からコイル、ピカチュウ、リザードン、イーブイ、フシギダネといった順番だ。 

TheToyZoneの調査ではポケモン第一世代の151種に限って人気を調べたという。Googleの検索数を、ツールを使用して集計し、検索平均より上位のポケモンを特定したとのこと。検索数ならば、ファンの興味をある程度反映した結果が期待できそうだ。検索数の集計は2021年2月から開始したものである。それが以下の図だ。The ToyZoneのサイトでは、より高解像度の画像がクリエィティブコモンズとして公開されている。 
 

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ざっと見た限りではピカチュウが人気の国が多い。やはりシリーズの看板的な存在だということだろうか。ポケモンに関する検索の10分の1は、ピカチュウであるとのこと。特に中東および中央アジアでのポケモン検索では、実に23.5%をピカチュウが占めるという。一方で、地域によって、人気なポケモンにユニークな偏りも見られる。ここではアジア・オセアニア、北米、ヨーロッパ地域に焦点を当ててみていこう。 
 

アジア・オセアニア 

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日本で検索数が多いのはイーブイである。『ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ』『ポケットモンスター Let’s Go! イーブイ』では、看板ポケモンのピカチュウに並んで主役に抜擢。人気声優の悠木碧氏が『ポケットモンスター ソード・シールド』でボイスを担当していたりと、公式もなにかと押し出している。進化先が多いポケモンとしても知られており、それらを調べる意味でも検索されているのかもしれない。検索数でいえば日本、韓国、ネパールが世界的にみて、ポケモンにもっとも関心がある国とのことだ。ピカチュウ人気が高い国もアジア圏に集中している。アジア・オセアニアにおける全ポケモン検索のうち、実に21.7%をピカチュウが占めるという。 
 

北米 

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北米をクローズアップしてみよう。アメリカ合衆国で人気なポケモンはゲンガーだ。悪い顔と丸っこく可愛いフォルムから、根強い人気のポケモンだ。大陸における全ポケモン検索のうち、2.6%を占めるというゲンガー。全世界平均の2.2%という数字よりもやや高めの水準といえるだろう。なお、メガシンカとキョダイマックスが可能なポケモンとしても知られる。その背景にも、北米を中心とする人気が要因にあるのかもしれない。ポケモンだいすきクラブでは公式ソング「よなよなゲンガー」が発表されるなど、コワモテで不気味ながらも憎めない魅力が人気の秘密だろう。 
 
 

ヨーロッパ 

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ヨーロッパも世界有数のポケモンファンがいる地域。特筆すべきはノルウェーの数字だろう。同国は人口530万人程でほかの国と比べて決して多くない。しかしポケモンの検索数ではヨーロッパにおいて10番目にランクインしており、関心の高さがうかがえる。もっとも多くのヨーロッパ内国家で検索数1位を獲得したのは、リザードンだ。イギリス・チェコ・エストニア・アイルランド・イタリア・スウェーデン・ポルトガル・アンドラ公国と、9か国もの国でトップを獲得している。リザードンといえば2019年、あまりの公式からの高待遇ぶりがネットミーム化する事態が発生(関連記事)。いずれにせよ、そのバックにはやはり確固たる人気があるということだろう。 

またバルト三国〜スカンディナビア半島を占める北欧エリアは、リザードンとイーブイで人気が二分されている。さらに、ラプラスも6か国で検索上位を勝ち取っているようだ。『ポケットモンスター ソード・シールド』では「キョダイセンリツ」によってオーロラベールを張り暴れまわる姿が見受けられる。もともと湖や自然と馴染み深いポケモンであり、自然豊かな北欧で人気というのは、どこか納得できるかもしれない。なお、国ごとのトップランキングには反映されていないものの、ヨーロッパ全体として見たときの検索数トップは実はねんりきポケモンのケーシィだという。 

最後にカントー地方のポケモン151種の人気ランキングも公開されている。こちらも全世界のGoogle検索をもとにしたランキングだ。1位は堂々のピカチュウ、2位はリザードン。3位にイワーク、4位にミュウツー、5位にイーブイと続く。
  

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以上、世界各国のポケモン人気をGoogle検索数で見てきた。あくまで「検索数」を指標にしたデータであり、必ずしも「人気」をそのまま反映しているとはいえない。また、各国の検索をそれぞれの国の言語で調べたのかどうかも判然としないため、結果の有効性についてはいかんともしがたいところだ。しかし、それぞれのポケモンに対する「関心度」を示す数値としては、ある種面白いデータが取れているといえるだろう。また地域ごとの偏りも、原因はともかく興味深い。一方、スリランカで人気のポケモンがパウワウであったり、コンゴ共和国で人気なのがルージュラであったりするのは、思わぬダークホース的な結果といえるだろう。それでも世界中の国のポケモン人気を一覧できる機会は貴重だ。地図を見つつ『ポケットモンスター』シリーズ25周年の歩みに思いを馳せてみてはいかがだろうか(The Most Popular Pokémon Around The World)。