『CoD:Warzone』販売元がチートツール開発・販売業者を提訴。業者は関連製品を取り下げ、影響を受けたプレイヤーに謝罪

Image Credit: MrTheRevertz

パブリッシャーのActivisionが、チートツール開発・販売業者を相手取って提訴していたことが、8月30日に明らかになった。CXCheatsと呼ばれる業者が自らのDiscordサーバーにて、今回の提訴について顧客に説明。関連するチートツールの販売を取りやめたことを報告している。

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CXCheatsでは、『Call of Duty: Warzone』や『Call of Duty: Modern Warfare』『Call of Duty: Black Ops 4』『Apex Legends』『PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS』など向けのチートツールを開発・販売。エイムボットやESP、リコイル制御をはじめとする多数のチートを可能にするとうたい、また充実したサポートを提供することでチーターから人気を得ていたようだ。

こうした状況を見かねてか、冒頭で述べたようにActivisionが同社を提訴したという。CXCheatsはDiscordのプライベートチャンネルにてこの事実を顧客に明かし、Activisionの利用規約に違反するサービスの提供を取りやめるよう要求されたと報告。これを受けて、『CoD:Warzone』を含むすべてのActivisionタイトル向けのチートツールの販売とサポートを終了したとのこと。今後も取り扱うことはないとしている。

CXCheatsはさらに、『Call of Duty』シリーズにて外部ツールを使用すると、Activisionによってアカウントが一時・永久停止される可能性がある事を留意すべきであると顧客に対して忠告。そして『Call of Duty』シリーズのプレイヤーに対しては、同社のサービスによって苦痛を与えてきたとして謝罪している。

Activisionによる提訴が明らかになった直後のCXCheatsストアの様子


『CoD:Warzone』『CoD:MW』の開発元Infinity Wardは、これまでチート行為についてたびたび警告し、また対策も進めてきた。それでもチーターの報告は続いており、今年7月にはチート行為に対しては大目に見ることはないと改めて表明している(関連記事)。この中では、ゲームを改造・ハックする不正な外部ソフトウェアは使用しないでほしい(Please do not use)と、お願いするような表現を用いたことで一部ファンから呆れられていたが、大元を断つべくチートツールの開発元を提訴する強い手段に出ていたことが明らかになった形だ。

チートツールの開発・販売元を知的財産権の侵害などを名目に訴える事は、サービスの提供を止めさせるために効果があるようで、これまで他社タイトルにおいても時折おこなわれてきた。ただ、そうした業者は数多く存在するため、継続的に取り組んでいくことが求められるだろう。なお今回訴えられたCXCheatsは、『Apex Legends』や『PUBG』向けのチートツールの販売は継続していたが、本稿執筆時点ではサイトにアクセスできない状態となっている。一時的なものなのか、あるいは廃業したのかどうかは不明だ。