チェコの森にて、失踪した娘の行方を追うサイコロジカルホラー『Someday You’ll Return』Steamにて4月発売へ

チェコ共和国のゲームスタジオCBE softwareは2月4日、『Someday You’ll Return』を4月14日に発売することを発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。日本語は非対応となっている。同作は、失踪した娘の行方を追う父親が主人公の、一人称視点サイコロジカルホラーゲーム。『サイレントヒル』や『Outlast 2』などから影響を受けている(iDNES.cz)。

本作は主人公Danielが、失踪した娘Stelaの行方を追うべく、チェコ南部のモラヴィアにある森林の奥深くへと足を踏み入れていくサイコロジカルホラーゲーム。そこはかつて彼が「二度と戻るものか」と誓った、Danielにとっていわくつきの場所であった。Stelaが家出したのは、今回が初めてではない。だがこれまでとは違い、妙に嫌な予感がする。なぜStelaは、Danielが忌み嫌うモラヴィアの森に姿を眩ませたのだろうか。森の中の奇妙な住民と遭遇し、彼らに導かれる中で、StelaがDanielのもとを去ろうとする本当の理由が分かってくる。また、探索を続けるうちにDanielは、本来掘り起こすべきではない森の秘密にも迫っていく。

『Someday You’ll Return』は、父性、恐怖、嘘、過去の拒絶といったテーマに触れる作品。もっとも恐ろしい脅威は、目に見える化け物ばかりとは限らない。現地の伝承やサイコロジカルホラーというジャンルを活かした物語や演出により、独自の恐怖体験が届けられる。なおゲーム内のモラヴィアは実際のロケーションの複製ではないものの、有名なランドマークが含まれていたりと、ボヘミアに広がる自然の雰囲気を表現することが、目標のひとつとされている。参照されている民間伝承のいくつかは、大モラヴィア王国が栄えた9世紀にまで遡るという。

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ただ森の中を歩くだけでなく、作業台でアイテムを作成/修理したり、草花やキノコ類を収集して薬品を自作したりといった、サバイバル色のあるゲーム要素も確認できる。ロッククライミングやステルス行動もあり。スマートフォンのGPSや電話、SMS(NPCとのコミュニケーション用)、ライトを使ったり、足跡といった手がかりに注意したりと、与えられたツールや環境情報の活用も重要。また本作はカルマシステムを取り入れており、主人公の行動が物語の結末に影響をおよぼすという。

CBE softwareは、Jan Kavan氏とLukáš Medek氏の2人組でゲーム開発をおこなっているチェコ共和国のインディースタジオ。本作のストーリー、プログラミング、音楽などを担当しているJan Kavan氏は、ゲーム開発を進める傍ら、チェロ奏者/コンポーザー/音楽教師としても活動している多彩な人物だ。これまでにパラノーマルコメディ『Ghost in the Sheet』や、宇宙探査機のAIと交流するナラティブアドベンチャー『J.U.L.I.A.』『J.U.L.I.A.: Among the Stars』などを制作。最新作『Someday You’ll Return』は、Kavan氏とMedek氏が5年かけて作り上げた、2人にとってもっとも野心的な作品だ(開発終盤には、Medek氏の兄弟Luborがヘルプに入っている)。

CBE softwareはSteamに開発者ダイアリーを載せている。そちらによると、プレイヤーが物語の断片を能動的に組み合わせ、徐々に謎を解いていくようなストーリーテリングのアプローチに挑戦しているという。また、若かりし頃に経験した精神的もしくは肉体的なトラウマが、いかにしてその人の残りの人生を形成し得るのか、という点にも着目しており、そうした内容を描く上で、サイコロジカルホラーというジャンルならではのコンセプトが探求されているとのこと。夢の中に迷い込んだかのようなステージであったり、世界の見え方を変えてみたり、時間の流れをゆがめたり。さらには人間の疑念、不満、後悔を具現化したりといった具合だ。

開発陣は小説・映画「シャイニング」が大好き。同作で描かれるような、ひとりの人間が少しずつ狂気にとらわれていく様子は、『Someday You’ll Return』を開発するにあたっても影響を受けたという。さらに開発者2人が住むチェコを舞台とすることで、現地文化や民間伝承を世界に向けて発信できるとも述べられている。海外の文化・伝承に触れるインディーゲームという角度からも、味わいのある作品になりそうだ。

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