クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」海外で正式ローンチ。日本ではクローズドベータテストの規模を拡大中

 

NVIDIAは2月4日、クラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」を海外で正式ローンチした。なお、日本ではソフトバンクと協業し「GeForce NOW Powered by SoftBank」として展開予定で、現在はまだクローズドベータテスト中。同じ2月4日には、第2次募集の当選者1万名が決定し、今後さらに2万人をベータテストに迎える予定となっている。

「GeForce NOW」は、NVIDIAのGeForce GPUを搭載するサーバー側でPCゲームを実行し、ユーザーのPC/MacやAndroidデバイスからの操作入力を受けて、ゲーム映像をストリーミング配信することでゲームをプレイできるクラウドゲーミングサービスだ(2020年内にはChromebooksにも対応予定)。同様のサービスとしてはGoogleのStadiaなどが存在するが、GeForce NOWではゲームの販売やレンタルをおこなっていないことが大きな特徴として挙げられる。

GeForce NOWは、SteamやEpic Gamesストアなど既存のデジタルストアと連携。ユーザーがそれらのストアで購入し保有しているPCゲームを、GeForce NOWのサーバーにインストールしてプレイする形となる。『フォートナイト』などの基本プレイ無料ゲームもプレイ可能だ。すべての販売タイトルが対応しているわけではないが、ストリーミングプレイするためにゲームを買い直す必要はない。

GeForce NOW(海外版)では、月額無料の「Free」と、月額4.99ドル(約550円)の「Founders」という2種類のプランを用意。Freeプランでは、無料でサービスを利用できる代わりに、1セッションあたり1時間までしかプレイできないという制限が存在する。一方のFoundersプランではそうした制限はなく、サーバーへのアクセスも優先的におこなわれる。さらに、リアルタイムレイトレーシングが有効になり、対応ゲームではよりリアルなグラフィックでプレイできるという。なお、Foundersプランは最初の90日間は無料となっており、また4.99ドルという月額料金は2020年内限定の価格とのことだ。

GeForce NOWは、NVIDIAがインフラを提供する一方で、ゲームの提供については他社サービスに依存する形となっており、ユニークなクラウドゲーミングサービスだと言える。Stadiaなどが存在する中で、ゲーマーにどのように受け入れられていくのか興味深い。

なお冒頭で述べたように、日本版である「GeForce NOW Powered by SoftBank」は、まだクローズドベータテスト段階にある。テストは2月29日まで実施予定となっているが、正式なサービス開始時期については未定。利用料金についてもまだ発表されておらず、海外版のように無料プランが用意されるのかどうかも不明だ。こちらの続報にも注目したい。