『返校』開発元が新作『還願DEVOTION』を発表。今度のテーマは80年代台湾の宗教一家、3Dで描かれる一人称視点ホラーに

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台湾のインディースタジオRed Candle Gamesは本日7月2日、『還願DEVOTION(以下、還願)』を発表した。対応プラットフォームや発売時期は未定だ。公式サイトには日本語表記が存在することもあり、日本語対応には期待できそうだ。

Red Candle Gamesは、2Dホラーゲーム『返校 -Detention-』をPC、Nintendo Switch向けにリリースしヒットを記録させたスタジオだ。『返校』で舞台となったのは、戒厳令時代の台湾の学校。同作は、ジャンプスケアに頼らない恐怖演出だけでなく、台湾の歴史を紐解いていく過酷なシナリオが高く評価された。『還願』は台湾を舞台にしながらも、3Dの一人称視点ゲームへと方向性を転換している。

『還願』は「神へお礼を返す」を意味する。つまり、同作のテーマは“神への祈り”になるようだ。一方でリリースには「あなたが祈っているものに気をつけて」という文言が記されており、不穏さを感じさせる。神への感謝やお礼を返すとなると、捧げ物をしなければならないのだろうか。

前作は学校が舞台であったことに対し、本作は家庭が舞台となる。アパート住まいの3人の幸せな家庭だ。宗教に傾倒した幸福に満ちた家庭が、悪夢のような地獄に変化する過程が描かれるという。神へ依存しすぎた家庭が、崩壊していくのだろうか。幽霊の住み着いた狭い家を3Dで探索するという、恐怖体験が味わえるとのこと。

昔の台湾の文化の再現や道教文化の反映など、Red Candle Gamesの作品における「核」を保持したまま、3Dで生まれ変わった台湾の悲劇が描かれる。ティザートレイラーでは、懐かしも怪しいテレビ映像が流れ、その後ピンク色に染まる。目が痛くなるほどピンクなイメージイラストの後ろでは、大仏がこちらを眺めている。すでにホラーゲームとして苛烈な作品になることを予感させる『還願』。「台湾を伝えること」を使命としてゲームを作り続けるスタジオの新作は、前作に引き続き一癖も二癖もある作品になりそうだ。

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