エリートスパイが平和を求め、殺戮の限りを尽くす。見下ろし系バイオレンスアクション『Redeemer』が開発中

 

発売前や発表されたばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たことがないような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第218回目は『Redeemer』をピックアップする。

Redeemer』はバイオレンス系の見下ろし視点のアクションゲームだ。3Dになった『Hotline Miami』といったところだろうか。しかし同作のように、銃声を聞きつけた敵が集まり全速力で追いかけてくるようなことはなさそうなので安心してほしい。『Redeemer』の主人公はかつて世界最大級の武器製造会社のひとつで働いていたエリートスパイだ。彼には侵入、暗殺、強奪、拷問といった仕事が課されていた。しかし組織は最終的に彼の抹殺を決断し、彼はなんとか人里はなれた雪山の修道院に逃げることに成功した。それから14年もの間、自らの過去の殺人に悩まされながらも、仲間の修道士たちの間で平和と調和を見つけようとしていた。しかしこれだけの年月が経っているにもかかわらず会社は彼を探すことをやめようとしなかった…というのがあらすじだ。映像では秘密結社に潜入しているシーンが映っており、なんらかの復讐のために“元組織”に潜入したのかもしれない。

プレイヤーには敵を次々となぎ倒していく容赦ない殺人マシーンになることが求められる。敵の倒し方にはさまざまな手段があり、素手で殴りつけるのはもちろん、ナイフで切りつけて敵を引き裂くことから、ハンマーやバットで頭部を叩き割るといったバイオレンスなプレイが可能だ。消火器で首を破壊したり棚に頭を打ち付けるなど、マップのオブジェクトを利用したさまざまなバリエーションの殺傷があるという。派手な倒し方のみならず、忍者のように隠密プレイをすることを求められる場面なども存在するようだ。銃火器を使って現れる敵をひたすらなぎ倒していくプレイも可能である。このように、秘密結社のアジトのようにも見えるものものしい雰囲気に包まれた大企業の中を、ときには身を潜め、ときには大胆に銃をぶっ放しながらとにかく現れる敵を倒していくものとなるようだ。

『Hotline Miami』がヒットしてからさまざまなフォロワーが生まれたが、本作はUnreal Engine 4によって開発されており、より美麗で重量感のあるグラフィックが特徴となっている。派手なエフェクトから繰り出す鮮やかな色の血しぶきにより、爽快感のあるプレイが期待できそうだ。

『Redeemer』の開発を手がけたのは大手モバイル向けゲームメーカーGlu Mobileに所属するDmitry Kachkov氏。氏はかつてCreate StudiosやSperasoftといったスタジオでも活躍していたエンジニアだ。Greenlightのコメントの評価はおおむね好評で、協力プレイの実装を求める声や、完成度の高いグラフィックを褒める声も多く見られる。

『Redeemer』はPC向けに開発されており、のちにPlayStation 4やXbox Oneでも発売を予定しているようだ。現在開発はプレアルファの段階で、2016年冬にリリース予定だという。気になった人は公式サイトをチェックしてほしい。