ネズミの2.5DメトロイドヴァニアACT『Curse of the Sea Rats』開発中。アニメ調の島を探索し、海賊ネズミたちと戦う

 

発売前や登場したばかりのインディーゲームから、まだ誰も見たこと無いような最前線の作品を紹介してゆく「Indie Pick」。第660回は『Curse of the Sea Rats』を紹介する。

スペインのインディースタジオPetoons Studioは6月2日、『Curse of the Sea Rats』の開発費を募るクラウドファンディングキャンペーンをKickstarterにて開始した。本作はネズミのキャラクターを主人公にした、メトロイドヴァニアならぬ“ラットイドヴァニア(Ratoidvania)”だという。


『Curse of the Sea Rats』の舞台となるのは、1777年のとある島。イギリス海軍の艦艇が、海賊や囚人を乗せてカリブ海から本国イギリスへと航行していたところ、海賊の船長であり魔術師のFlora Burnが古代の魔法を発動。船上のすべての人間がネズミになり、船はアイルランド沖にある謎の島の海岸に座礁してしまう。そして自らもネズミになった海賊船長は提督の息子をさらい、手下の海賊と共に逃亡したため、提督は囚人たちに息子の奪還を命令。囚人たちは、提督の息子を救出して自らの自由を得るため、そしてネズミの魔法を解く術を求めて島を冒険する。

本作はアニメ調のビジュアルを採用する、2.5Dグラフィックの横スクロール・アクションゲームだ。島の海岸や森、洞窟など12種類以上のエリアがある広大なマップを探索し、トラップを超えパズルを解き、そしてさまざま現れる敵を倒しながら進んでいく。秘密の部屋も多数用意されるようだ。敵には海賊ネズミだけでなく、海の生き物やモンスターも登場。さらに強大なボスとのバトルも待っている。

本作はソロプレイのほか、最大4人でのローカル協力プレイにも対応。アメリカ移民で剣を武器にするDavid Douglas、シャイアン族のハンターでダガー使いのBuffalo Calf、反政府グループのリーダーで片刃の短剣を扱うBussa、そして女武芸者であり将軍の命によりアメリカで極秘活動をしていた薙刀使いのAkane Yamakawaの、4人の囚人ネズミキャラクターが主人公として登場する。格闘スタイルやスキルはそれぞれ異なり、またそれぞれ背景となる物語や目的も持っているそうだ。

各プレイアブルキャラクターにはスキルツリーが用意されており、攻撃力を引き上げたり、ドッジロールなどのアビリティを学んだりと、プレイスタイルに応じて能力やステータスをアップグレード可能。また、マップ内にはショップも存在し、体力回復アイテムなどのほか、たとえばクリティカル率をアップさせるなど能力アップに繋がるアイテムも入手できる。そのほか、本作にはアイテムのクラフト要素も用意されているとのこと。


先述したように、本作はアニメ調のビジュアルを採用。1フレームずつすべて手描きにて制作される、キャラクターのなめらかなアニメーションは開発元のこだわりのひとつだという。また、メトロイドヴァニアを採用する上では、『Bloodstained: Ritual of the Night』や『Guacamelee!(覆面闘士)』『Hollow Knight(ホロウナイト)』といった作品から影響を受け、ほかにも『Diablo』や『インディヴィジブル 闇を祓う魂たち』『Path of Exile』『ストリートファイター』シリーズから影響を受ける要素も存在するとのこと。

Curse of the Sea Rats』は、現在Kickstarterにてクラウドファンディングキャンペーン中。初期目標金額の1万5000ユーロ(約183万円)は開始からわずか9時間で突破し、本稿執筆時点で出資金額は2万ユーロを超えている。15ユーロ(約1800円)以上の出資で本作を入手でき、発売予定時期は2021年4月。対応プラットフォームは、PC(Steam)/Nintendo Switch/PS4/Xbox Oneの予定だ。現時点では日本語への対応予定はないそうだが、要望は聞くとのこと。興味のある方は、キャンペーンページをチェックしてみてはいかがだろうか。