PS4『スパイダーマン』は音声もAAA級。『トゥームレイダー』新作は閉所恐怖症泣かせ。『The Gardens Between』は「時間操作」パズル。今週のゲーミング


Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。記念すべき150回目です。

 

ジェイムソンのラジオはじっくり聞く派

PS4の『Marvel’s Spider-Man(スパイダーマン)』をまだまだ遊んでおります。このゲーム、色々素晴らしいんですが、テキストと演技がすごいんです。とにかくテキスト量がすごくて、それでいて吹き替えフルボイス。そして、日本の声優さんの演技がまたいいんです。主人公のパーカー(スパイダーマン)を演じるのは、興津和幸さん。テレビアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」で主人公のジョナサン・ジョースターを演じられた方。興津さんの演技が、軽口を叩くけどちょっとヘタレで、皮肉屋だけど素直というスパイダーマンの魅力を引き立てているんです。声質も演技も絶妙で、とにかく素晴らしい。興津さん以外の声優さんも豪華で、配役もハマッております。

もちろん、興津さんの演技が映えるのは、元のテキストとローカライズが素晴らしいからでしょう。欧米タイトルにありがちな、直訳的なわかりづらいジョークなどは散見されず、世界観にすっと入り込めるような表現にアレンジされています。英語版では、道中の音声およびセリフも、スパイダーマンが“動いている時”と“止まっている時”の2パターンが用意されており、切り替わるのだとか(参考リンク)。ゲーム内だけでなく、こうした音声や演技についても徹底した作り込みが感じられる、妥協なく開発された大作ですね。偵察チャレンジ以外、すべてが最高です。
by Minoru Umise

 

好きなタイミングのスクショを撮れるメリットも

今週は『The Gardens Between』をプレイ。不思議な島に上陸した少年少女を導き、島の頂上にランタンの光を届けるパズルアドベンチャーゲームです。発売記事にも書きましたが、本作は時間を自由に操作してゲームを進めるのが大きな特徴。キャラクターだけでなく、島の中のあらゆるモノが動くので、パズルを解くためにはそれらを注意深く観察する必要があります。

たとえば上の画像では、ちょうど男の子が巨大なテンキーを踏んでおり、入力結果がモニタに表示されています。ここでは島の別の場所で発見できる数列を入力するのですが、時間を小刻みに進めたり戻したりすることで任意のキーを踏ませることができます。また、後ろの方に小さく見えるガラス容器は、ある機械を操作する男の子の動きを、ちょうど良いタイミングで止めることで破壊できます。本作ではこうした細かい時間操作が求められるなど、小粒ながら練られたパズルを楽しめます。
by Taijiro Yamanaka

 

閉所恐怖症泣かせ

今週は『シャドウ オブ ザ トゥームレイダー』を終わらせました。これにてリブート三部作制覇。ビジュアルは前作から進化しているものの、銃で撃ったりナイフで刺したりしても敵が血を流さなくなったので、人形と戦っているかのような違和感が。水中エリアが増えたり、新しいクライミングアクションが追加されたりしていますが、そうした新要素を使った応用ステージが用意されているわけではありません。ゲームの幅を広げるというよりは、作業の種類を増やすことで単調さを感じさせないよう工夫したのかなという印象を受けました。

ただフォトモードで主人公ララの表情を変えて写真を撮るのはなかなか面白かったです。シリアスな場面で表情を満面の笑顔に変えたり、友人と仲良く話している最中に不機嫌そうな表情に変えたりと、「ちょっぴりおかしなララさん」を写真におさめるというのが自分なりの楽しみ方でした。あと今作は地下洞窟や遺跡内の狭い隙間に身体を押し込んで、挟まりながらもじわじわ進んでいくという閉所恐怖症泣かせなシーンが増えております。苦手な方は要注意ですが、個人的にはそうした不安にさせる演出は好きです。
by Ryuki Ishii