パブリッシャーのBinary Haze Interactiveは9月24日、『エンダーリリーズ(ENDER LILIES)』のPS Plus会員向けフリープレイ期間で、インストール数が640万件増加したことを発表した。
『エンダーリリーズ』は、メトロイドヴァニアスタイルを採用した2Dアクションゲームだ。プレイヤーは主人公の少女リリィを操作し、死の雨によって滅びた王国の謎を解き明かしていく。本作は、2021年1月21日にSteamにて早期アクセス配信が開始。その5か月後となる6月22日にSteam/Nintendo Switchにて正式リリースされ、同年7月21日にはPS4/PS5向けにもリリースされた。
本作はPS Plus会員向けに、2024年8月のPS4向けフリープレイ作品として8月6日から9月2日の期間で無料配布されていた。そしてBinary Haze Interactiveによって、期間中にPlayStationでのインストール数が640万件増加したことが発表された。本作は今年6月28日時点で累計売上が150万本を突破したことが明かされていた。それを踏まえると、PS Plus会員向けには無料とはいえ約1か月の期間で、累計売上本数の約4倍以上のプレイヤーが本作を新たに手に取ったということになる。
なおこういった形で、開発元からフリープレイのダウンロード本数が具体的に明かされるのは珍しいケースと言える。一方、過去に開発者によって具体的な本数が明かされたケースとしては『Oddworld: Soulstorm』のケースがある。同作は2021年4月の発売後すぐにPS Plus会員向けのフリープレイに追加。期間中に400万回以上ダウンロードされたことが開発者によって明かされている。ちなみに開発者にとってこの数字はDL“されすぎた”という見立てのようで、スタジオとしては、本来売上で見込めたかもしれない利益をフリープレイでふいにしてしまったとの考えを示していた(関連記事)。
このほかたとえば2020年には『Fall Guys: Ultimate Knockout』がPS Plus会員向けのフリープレイとして配布され、同作は「もっともダウンロードされたPS Plusのゲーム(Most downloaded PS Plus game)」としてギネス記録を樹立するほどの話題とダウンロード数を集めた。当時の非公式データ集計サイトの数値からは約2000万本と推計されていたものの、公式からは具体的なダウンロード本数は明かされていない。
そうした過去の事例も見るに、今回の『エンダーリリーズ』の640万本というダウンロード数も相当大きな記録といえそうだ。なお本作はリリース当初こそ控えめなスタートだったものの、プレイヤーによる口コミによって評価を伸ばし話題を獲得。約3年をかけて少しずつ売り上げを重ね、約150万本を売り上げた作品だ。また、続編となる『エンダーマグノリア: ブルームインザミスト』が現在Steam向けに早期アクセス配信中。ユーザーレビューでは本稿執筆時点ですでに約3300件中好評率98%の「圧倒的に好評」を獲得している。今回のフリープレイは、かねてより興味のあったプレイヤーや続編に興味をもつプレイヤーが『エンダーリリーズ』に触れる機会にもなったのかもしれない。
なお続編『エンダーマグノリア: ブルームインザミスト』はPC(Steam)/Nintendo Switch/PS4/PS5/Xbox Series X/S向けに1月23日に正式リリース予定(関連記事)。フリープレイでの『エンダーリリーズ』の盛況を経ての、同作PS4/PS5版発売後の盛り上がりも注目されるところだろう。
『エンダーリリーズ』は、PC(Steam)およびNintendo Switch/PS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S向けに発売中。続編となる『エンダーマグノリア: ブルームインザミスト』は、PC(Steam)向けに早期アクセス配信中で、1月23日の正式リリースにあわせてNintendo Switch/PS5/PS4/Xbox Series X|S向けにも発売予定。