『オーバーウォッチ2』“コンバーター”不正使用のペナルティ強化へ。「今すぐやめないと永久BAN」など厳格対処、エイムアシスト悪用を許さない

Blizzard Entertainmentは4月18日、『オーバーウォッチ2』について公式サイトで「ディレクターの視点」を公開。同記事内ではいわゆる“コンバーター”への措置について記載されている。

Blizzard Entertainmentは4月18日、『オーバーウォッチ2』について公式サイトで「ディレクターの視点」を公開。同記事内ではシーズン11から導入予定の、コントローラー入力に偽装してエイムアシストを使用する、いわゆる“コンバーター”への措置について記載されている。


『オーバーウォッチ2』はBlizzard Entertainmentが手がけるオンライン対戦FPSゲーム。基本プレイ無料にて2022年10月5日より提供されている。対応プラットフォームとしては、PC/PlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch向けに基本プレイ無料で配信中。本作ではコンソール版限定の機能として、エイムアシストが実装されている。これはマウスに比べて精密なエイムが難しいとされるコントローラーの照準精度の差を埋めるためとして、コンソール版に向けて実装されている機能だ。

このエイムアシスト機能について、コンソール版における一部のプレイヤーが悪用していると以前より判明していたという。具体的には、コントローラーを使っているように入力を偽装することで、マウスとキーボードを使用しながらもエイムアシストを利用するという、いわゆる“コンバーター”を悪用したものだ。Blizzard Entertainmentはこうした機器を「非許諾周辺機器」と呼び、厳格な対処をおこなうことを表明した。


ディレクターの視点」では、まず現況として、“コンバーター”の検出はグランドマスターやチャンピオンといった高ランク帯にて顕著だとした。そのため、主に高ランク帯でのフェアプレイの確保を予定しているとのこと。加えて、アクセシビリティの確保のため、やむを得ぬ事情で非許諾周辺機器を使用しているプレイヤーが検知されないようにしているとのこと。またもしそうしたプレイヤーが検知されてしまっても、引き続きプレイを楽しめるように対策を調整している、とした。

またBlizzard Entertainmentによって、非許諾周辺機器が検出された際の具体的な措置も公開された。シーズン11以前の非許諾周辺機器の使用については、他プレイヤーから通報されたうえで、Blizzard Entertainment側のデータでも悪用が明らかと判断された高ランクプレイヤーが対象。Blizzard Entertainmentが定める規約に基づきチート行為と見なし、今後数週間にわたってアカウントの永久停止をおこなっていくとした。また今すぐに非許諾周辺機器をやめるように“最後の警告”もおこなわれている。

そしてシーズン11からは、検知されたプレイヤーに対し、2段階で対応をおこなっていくようだ。まず1度目の検出では、コンソールでのライバル・プレイに1週間アクセスできなくなる。ここで非許諾周辺機器の使用を停止すれば、1週間後に再びライバル・プレイが可能になる。

しかしそのまま非許諾周辺機器の使用を続けた場合、ライバル・プレイにアクセスできなくなるうえ、シーズン期間中はクイック・プレイにおいても、マウスとキーボードを使用しているプレイヤーとマッチングし、その際にはエイムアシスト機能も利用不可になるという。クイック・プレイ限定で遊ぶことは可能ながら、「同じコントローラー・セットアップのプレイヤーと対戦させる」措置がとられるかたちだ。


一方で、今後コンソール版において、公式にマウスとキーボードがサポートできないかの検討もおこなわれているようだ。現在ライバル・プレイにおいてはコンソール/PC間でマッチングすることはない。一方、今後公式サポートが導入された場合、コンソール版にてマウスとキーボードを使用する際には、ライバル・プレイでもコンソール/PC間のマッチングがおこなわれる見込みのようだ。またその際にはエイムアシスト機能が使用不可となったうえで、同じくマウスとキーボードを使用するプレイヤーのみとマッチングするようになるとのこと。

コンソール版のシューターでマウスとキーボードによる入力を不正に利用する“コンバーター”については、競技性の高いFPSなどで悪用がおこなわれる傾向にあり、企業はその対応に追われてきた。たとえば『レインボーシックスシージ』では「マウストラップ」と呼ばれる独自の対策を導入し、実際にコンソール版での“コンバーター”使用率が減少するといった成果をあげた(関連記事)。また『Call of Duty: Modern Warfare III』などでは、マウスとキーボードを使用しつつエイムアシストを利用した場合には、ゲームが強制終了するようになるという、一風変わった措置も取られていた(関連記事)。『オーバーウォッチ2』でも、そうした“コンバーター”への厳しい対応方針が明らかにされたかたちだ。

オーバーウォッチ2』はPC/PlayStation 4/PlayStation 5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch向けに基本プレイ無料で配信中。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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