デベロッパーのLeague of Geeksは12月6日、現在PC(Steam)にて早期アクセス配信中のローグライト宇宙船コロニーシム『Jumplight Odyssey ~ジャンプライトの冒険~』について、開発を無期限に停止すると発表した。同スタジオでは、スタッフの半数以上を解雇せざるを得ない状況にあり、そのなかには本作の開発チーム全員が含まれるためとのこと。
『Jumplight Odyssey ~ジャンプライトの冒険~』は、1970年代の宇宙戦艦アニメから影響を受けるローグライト宇宙船コロニーシムだ。主人公であるSDFカタリナ艦の司令官ユーフォラ姫が、新天地を求めて銀河系の星々を旅する。そしてプレイヤーは、資源管理や各クルーへのタスクの割り当て、宇宙戦艦の改造、また敵の襲撃への対応やさまざま発生する緊急事態への対処などをこなしていく。
本作は今年8月にSteamにて早期アクセス配信が開始され、2024年第3四半期に予定する正式リリースに向けて開発が進められてきたが、今回開発が無期限停止されることが明らかになった。開発元League of Geeksの発表によると、運営コストの急激な増加、豪ドル/米ドルの為替レートの悪化、早期アクセス配信期間中の売上不振、業界全体で前例のない資金調達チャンスの減少といった事態が続き、本作の正式リリースまでの運営コストを賄えないことが判明したという。
そうした厳しい状況を受け、同スタジオは全スタッフの半数以上の解雇を決断。このなかには『Jumplight Odyssey ~ジャンプライトの冒険~』の開発チーム全員が含まれることから、開発が無期限停止されることとなった。PS5/Xbox Series X|S版のリリース計画も凍結となる。同スタジオの共同設立者Trent Kusters氏は、この責任は自らにあるとし、ファンやチームに対し謝罪の言葉を述べた。
League of Geeksは、オーストラリア・メルボルンに拠点を置くインディースタジオで、高い評価を獲得したターン制戦略ゲーム『Armello(アルメロ)』の開発元としても知られる。なお今回のスタッフ削減は、『Armello』のプレイヤーへのサポートには影響しないとのこと。また同スタジオは、ターン制政治的戦略ゲーム『Solium Infernum』をPC(Steam)向けに2024年2月15日に発売予定。こちらのスケジュールも変更はないそうだ。
Kusters氏は『Jumplight Odyssey ~ジャンプライトの冒険~』について、これで終わらせたくはないとし、経済的な状況が整ったら絶対に開発を再開させるとコメント。ただ現実は厳しく、少なくとも現時点は経済的に非常に恐ろしい時期を過ごしていると説明した。
『Jumplight Odyssey ~ジャンプライトの冒険~』は、PC(Steam)向けに早期アクセス配信中。いつか開発が再開される時が来ることを期待したい。