Ubisoft新作シューター『エックスディファイアント』開発者、配信延期は「クロスプレイの不具合が原因」と丁寧に解説。順調に修正中だがリリースは来年に

 

UbisoftのFPS『エックスディファイアント(XDefiant)』のエグゼクティブプロデューサーMark Rubin氏は12月6日、本作の開発状況について告知。リリース延期となった背景の事情について明かした。

『エックスディファイアント』は基本プレイ無料のオンライン対戦FPSだ。本作はUbisoftタイトルのクロスオーバー作品となっており『Tom Clancy’s』シリーズや『ウォッチドッグス』シリーズから勢力やキャラが登場。それぞれの特色に応じた能力を駆使して戦う。ゲームモードにはエリア制圧を狙うアリーナモードや攻守に分かれ目標ポイントを奪い合うリニアモードが存在し、6対6でハイテンポな撃ち合いを繰り広げることになる。

本作は複数回のテストを重ねつつ、今年夏のリリースに向けて開発が進められていた。しかし、技術的問題による“審査落ち”を理由としてやや延期。問題が解決すれば9月にもリリースされるとの見込みが伝えられていたものの、現在に至るまで配信の動きはなかった。そうした中、本作エグゼクティブプロデューサーのRubin氏により、詳細な説明がなされたかたちだ。

今回のRubin氏の投稿によれば、『エックスディファイアント』リリースの主な障壁となっているのは、パーティシステムの不具合だという。本作では、クロスプラットフォームプレイが可能なパーティ機能が存在。プラットフォームが違うフレンドと組んで、共にマッチに臨めるはずだった。しかし、テストを通じてこの機能に不具合が発覚。クロスプレイを利用してパーティを組むと機能が働かなくなってしまうという。この点については、ほかのUbisoft作品で実際に動作しているシステムを流用することによって解決していくとのこと。

ほかには、ネットコードについても別の問題が発生しており、緊急対応がおこなわれたという。最後に実施されたテストのなかで、サードパーティのセキュリティソフトウェアに重篤な不具合が発見されたとのこと。不具合の原因特定にやや時間がかかったものの、こちらはすでに修正済みだそうだ。ほかに直近で実施された施策として、ゲームサーバーをLinuxベースのサーバーへ移行完了したとのこと。これにより、より安定しつつ負荷に応じてスケーリングしやすい環境となったそうだ。


前述のリリース延期告知の際には、「コンプライアンスに関する不具合(Compliance bugs)」すなわち、プラットフォームごとのシステムとの整合性についての不具合による審査落ちが原因とされていた。今回説明されたクロスプレイ関連の不具合が、その理由だったと見られる。Rubin氏は投稿のなかで、一連の修正作業について、順調に進んでいるとコメント。今年一杯をパーティシステム修正対応などにあて、ホリデー明けに再審査のためのテストを実施し、リリースに向けて備える見込みだという。本作のリリースは早くとも来年1月以降となりそうだ。

エックスディファイアント(XDefiant)』は、PC/PS5/Xbox Series X|S向けに基本プレイ無料でリリース予定だ。