バブル期日本投資家生活シム『STONKS-9800』ついに7月17日Steam早期アクセス配信開始へ。ウクライナからシティポップに乗せてバブル日本描く


個人開発スタジオTernoxは6月13日、『STONKS-9800』を7月17日よりSteamにて早期アクセス配信開始すると発表した。ゲーム内は日本語に対応する。2024年の正式リリース時にはPS4/PS5/Xbox One/Xbox Series X|S/Nintendo Switch向けへの展開もする予定だという。


『STONKS-9800』は、1980年代の日本を舞台とした株式生活シミュレーションゲームだ。本作ではプレイヤーは、“サラリーマン・ブローカー”だ。日々資産運用をしているという。株を買い、日夜株価をチェック。配当金を獲得しながら、日本で富を築き上げるのだ。

本作では、株の売買が鍵を握る。いくばくかの資金を元手に、株を買おう。Epix、SMK、Fushitsu、Komamiなどどこかで見たことがあるような企業の株を買い付ける。時間は自動的に過ぎていくので、株を買ったら日々変動する株価を見守るのだ。配当金をもらいながら、資産を増やしていこう。


株式投資の道は険しい。時には損切りを強いられるし、所得税も支払わなければならない。銀行に融資を求めてかけこむこともあるだろう。借金をしてでも、投資を続けなければならない。そのほか、株の保有率が高まれば株主総会に出席可能。また評判が上がれば取締役会にも出席できる。

プレイヤーには、幸福度や快適さ、ストレスといったパラメータが存在。本作の主人公は投資家でありつつも、幸せであることも目指しているようだ。幸せでいるにはどうすればいいか。いい家に住むのだ。1Rからスタートし、1K、ILDKといったようにより広い家を購入。いい車を買うことも、幸せにつながっていく。


時にはランダムイベントも発生。そうしたイベントをどう乗り切るか。儲け話がきたとしてのるのか、リスクをとって大儲けを狙うのか。そうした判断もプレイヤーに委ねられる。また息抜きとして、パチンコや競馬のようなギャンブル系のミニゲームも複数用意されている。

デモ版に存在したイベントのワンシーン


本作を手がけるTernoxは、ウクライナ在住の個人開発者によるスタジオだ。『Taimumari』や『Nexoria』といった小規模な個人開発ゲームをリリースしている実績ある人物だ。なお同スタジオは指鍛錬ゲーム『Finger Fitness』も国内配信している(関連記事)。そんな同スタジオは長きにわたり『STONKS-9800』を制作し続けている。このゲームでは、お金を絡めたシビアなテーマに取り組むの と同時に、ノスタルジックなバイブスやchillを味わえるよう設計されているそうだ 。サラリーマン文化にシティポップ、パチンコに居酒屋、さらに過労死の増加など、混沌としたバブル時代の日本を表現しようとしているとのこと。

早期アクセス配信開始時点では、コアとなるゲームプレイは実装済み。しかしバグやグリッチなどは残っている可能性はあるという。早期アクセス配信中にそうした不具合修正と、機能やコンテンツ追加が実施。また翻訳も改善されていくそうだ。


『STONKS-9800』はもともとは2021年末発売予定だったが、幾度も延期されていた。延期した分ゲーム内容も煮詰められているようで、ビジュアル含め画面効果が全体的にグレードアップ。ゲームシステム部分も洗練されていることだろう。さらにシティポップに乗せてゲームを紹介するエモめのトレイラーもお披露目されている。こちらのBGMは、音楽サークル音風楽房 onpu-laboによるサウンドが使用されているようである。本作の個性を際立てているだろう。

『STONKS-9800』は、PC(Steam)向けに7月17日早期アクセス配信予定だ。Steamでは日本語対応のデモも公開されている。かなり前のビルドのものであるが、ゲーム内容を確かめたい方はさわってみるといいだろう。