ホラーADV『アパシー学校であった怖い話1995特別編』Steam版発売へ。2009年の同人作がSteamに登場


国内の創作同人サークル七転び八転がりは4月14日、『アパシー学校であった怖い話1995特別編』のSteamストアページを公開した。DLCとして、「追加ディスク」もリリース予定。飯島多紀哉氏による旧作が、Steamからもプレイ可能になるようだ。

『アパシー学校であった怖い話1995特別編』は、国内のゲームクリエイター飯島多紀哉氏が手がけた、本格ホラーノベルゲームだ。1995年に発売されたSFC向けソフト『学校であった怖い話』に端を発する作品群の1本でもある。本作の舞台は、1995年6月の鳴神学園だ。夏休みを前にしたある日、鳴神学園の新聞部では、次の学校新聞で「学校の七不思議」を特集しようとしていた。そこで新聞部では7人の語り部を校内から集め、彼らに怪談を語ってもらおうと企画。かくして放課後の新聞部部室に、7人の語り部と1人の聞き役が集まることとなった。しかし当日実際に集まった語り部は、なぜか6人だけであった。

本作の主人公は、鳴神学園の新聞部に所属する1年生・坂上修一だ。怖い話が苦手な坂上は、新聞部3年生・日野の提案により、「学校の七不思議」の特集記事を担当。聞き役として、語り部たちが集う集会へ参加することになってしまう。語り部としては新堂誠や荒井昭二、岩下明美など、関連作ではおなじみのメンバーが登場。6人の男女による、怪談話が繰り広げられていく。そして、集会の終わりには何かが待っている。



坂上修一は聞き役として、七不思議集会の進行を務めていく。本作は基本的には、ノベルゲーム形式となっている。まずは6人の語り部から、誰が次に話すかを選択。プレイヤーの選んだ語り部による怪談が、立ち絵やCGによる演出と共に繰り広げられる。また6人が語り終わったあとには、何らかの形で7番目の怪談がスタートし、集会は何らかの終わりを迎える。本作では、7つの怪談を読み終わることで、エンディングにたどり着けるわけだ。ただし本作では、怪談中の選択肢や語り部の話す順番などによって、展開が複雑に分岐する。

具体的にはシナリオは全51種類、エンディングは169種類存在。多数のシナリオとエンディングにより、遊ぶたびに異なるエピソードや展開が待ち受けている。本作でプレイヤーは、何度も七不思議集会を繰り返すことで、語り部たちによる多数の怪談話を聞いていくわけだ。なおシナリオとしては、本作では『学校であった怖い話~VNV~新装版』の内容がベースとなっている。DLCとして調整中の追加ディスクには、新規テキスト40万字や新規グラフィックなどが収録されている。

本作を手がけている七転び八転がりは、飯島多紀哉氏による創作同人サークルだ。同氏は、『学校であった怖い話』や『四八(仮)』などに携わってきた国内のゲームクリエイター。同サークルでは、『アパシー学校であった怖い話 極』や『アパシー 学校であった怖い話 新生』など、『学校であった怖い話』の関連作を同人ゲームとしてリリースしてきた。

本作『アパシー学校であった怖い話1995特別編』は、同サークルから2009年リリースされた、そんな作品の1本だ。記事執筆時点で、本作はBOOTHにてダウンロード版が配信中となっているが、新たにSteamからも購入可能となるわけだ。『アパシー学校であった怖い話 極』に続くSteam版の登場となる。

『アパシー学校であった怖い話1995特別編』Steam版は、Steamストアページによると近日公開予定。BOOTHではPC向けにダウンロード版が配信中だ。また関連作の情報としては、『アパシー鳴神学園霊怪記』が2024年発売予定。飯島多紀哉氏のTwitterアカウントによると、『小学校であった怖い話』の全面見直し作業も進められているようだ。