研究機関・国立天文台がなんと自らTRPGを開発。ゲーム名は『Sandcastle』、科学が異常発達したファンタジー世界で自由に冒険

国立天文台は1月31日、ファンタジーTRPG『Sandcastle』を発表。国立天文台は『Sandcastle』を天文学の普及のために使用するという。

国立天文台は1月31日、ファンタジーTRPG『Sandcastle』を発表。無料配布を開始した。今後、「科学を楽しむシナリオ」を順次配信していく予定だという。現在公開されているルールブックやシナリオは英語版のみで、日本語版は現在準備中とのことだ。


国立天文台は日本の天文学研究機関だ。大規模な天文観測および研究施設を全国の研究者に提供しており、天文学研究と天文観測機器の開発を広く推進している。技術・設備提供のほかにも、国際協力のもと天文学の発展のために活動をおこなっている研究機関である。

『Sandcastle』は初心者からベテランまでが楽しめる、シンプルで手軽なシステムのTRPGだ。舞台は「Domain」と呼ばれる中世風の剣と魔法のファンタジー世界。魔術師や怪物、エルフやドワーフが登場する、オーソドックスな世界観のようだ。

しかし、科学技術は中世とは思えないほどに発達しており、キャラクターが獲得できるスキルのなかには「Life Sciences(生命科学)」や「Physical Sciences(物理科学)」といった分野も含まれる。敵キャラクターには「Humanoids」というロボットがいるし、キャラクタークラスのひとつ「Human Hexer」などは手首にパイルバンカーのような飛び出す杭を装備している。純粋なファンタジーとは一味違った科学的な冒険を楽しむことができるようだ。


国立天文台は『Sandcastle』を天文学の普及のために使用するという。国立天文台の活動内容である「天文学の発展」を目指して開発したゲームシステムが『Sandcastle』なのだろう。また、他の研究機関や教育機関が独自の活動に使用することも推奨しており、TRPGを通じてさまざまな学問へ興味を持ってもらうことを目的としているようだ。もちろん、TRPGプレイヤーがただ楽しむために遊んでも構わない。

『Sandcastle』の利用方法は国立天文台の著作物利用条件に準拠している。独自のシナリオや拡張システムの作成もクレジット記載があれば許可されるため、二次創作シナリオなどを制作しても問題ないようだ。また、日本語版は近日公開予定とされている。翻訳プロジェクトのスタッフも募集中とのことなので、興味がある方は是非連絡してみてほしい。

国立天文台発のファンタジーTRPG『Sandcastle』は、現在無料公開中。日本語版は、近日公開予定だ。

© NAOJ, National Astronomical Observatory of Japan



※ The English version of this article is available here

Aki Nogishi
Aki Nogishi

ポストアポカリプスとドット絵に心惹かれます。AUTOMATONではFF14をメインに担当します。

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