『スーパーマリオ』作品で「どれだけ速く草に触れるか」を計測する人物現る。なぜ

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「『スーパーマリオ』各作品で、どれだけ早く草に触れるか?」という試みが話題になっている。同プレイを映したYouTube動画はユニークなタイムアタックが注目を誘い、1月17日12時現在では120万回再生以上を記録している。


YouTuberのj0rts氏は1月10日に、各『スーパーマリオ』シリーズ作品でユニークなタイムアタックをおこなう動画を投稿した。ゲーム内でマリオが「草に触る」までの時間を計測するタイムアタックだ。草とは、草である。地面にある草にいかに速くさわれるかを競うのだ。内容を紹介する前に、ゲーム内で「草に触る」ことの判定基準について触れておきたい。

まず背景に描かれた緑は草とみなされない。たとえば、おなじみの初代『スーパーマリオブラザーズ』1-1面では、ゲームを始めてすぐに緑を確認できる。しかしj0rts氏はこれを「草」とはせず、主な条件として地面に覆いかぶさっている緑を「草」とみなしている。「grass(草)」は高さの低い草、つまり芝生のような意味をもっている語だからだ。さらにもう一つの条件として、チュートリアル中などキャラクターを自由に操作できない間に草に触れても、達成としないことが示されている。


上記の基準に従うと、『スーパーマリオ』シリーズ作品内には意外に草がないことが見て取れる。前述したように、初代『スーパーマリオブラザーズ』では1-1面にはこの基準における「草」が存在しない。洞窟のようなステージである1-2面にも存在しない。1-3面になってようやく「草に触る」ことができる。この時点で約2分もかかっている。


また、こう疑問に思う方もいるだろう。白黒で表現された草はどうするのか。j0rts氏は柔軟に対応し、描画色そのものは緑でなくとも「草である」と認識できればOKとしているようだ。白黒のドットで描かれたシリーズ作品としては、ゲームボーイの『スーパーマリオランド』(1989年)・『スーパーマリオランド2 6つの金貨』(1992年)がチャレンジの対象となっている。『スーパーマリオランド2 6つの金貨』の場合、同氏は苦労せず草と接触できている。「草」が視覚的に分かりやすく表現されているからだ。しかし、『スーパーマリオランド』の場合はそう簡単にはいかないようだ。下記の画像を見て分かる通り、草とは言えないような黒い何かが存在するだけである。ここで判断に困った同氏は、この1-2面を「草原」と呼称するYouTubeのコメントを根拠にした。動画では、同氏が少し自信なさげながらも自分的にOKとして、「草に触る」様子がうかがえる。


なお動画は、『スーパーマリオ オデッセイ』で滝の国に飛び、草に触ることで締められた。19作品をプレイし、最速で草を触れるのは『スーパーマリオランド2』、もっとも時間がかかったのは『スーパーマリオサンシャイン』だったとのこと。

多くの人は、この一連の行動を意味不明なものと感じるだろう。j0rts氏が草に触る(“touch grass”)という奇妙なタイムアタック目標を立てていることには、理由があるようだ。「touch grass」には草に触るという意味から転じて、外に出ろと言う意味で使われることがある。ようは、「ネットばっかり触ってないで外にでろ」ということである。ただ、同氏はあくまで外には出ず、ゲーム内で草を触る道を選んだようだ。

動機がわかったとはいえ、意味不明なタイムアタックなのは確かである。RTAにおいてはさまざまなタイムアタックが存在しており、『スーパーマリオ オデッセイ』向けには、マリオの乳首を見るまでの時間を競うタイムアタックNipple%といったチャレンジも人気。つい3か月前にも最速記録が更新されていた(現時点での世界最速は7分25秒)。草に触るというタイムアタックも含め、世界と遊び方は無限大ということだろう。

j0rts氏はこの他にも、ユニークなゲームプレイ動画をYouTubeに投稿している。気になった人は、見てみてはいかがだろうか。

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