『ウィッチャー:モンスタースレイヤー』来年6月サービス終了へ。「ウィッチャー」のARゲーム、約2年で幕引き

 

CD Projektの傘下スタジオSpokkoは12月6日、『ウィッチャー:モンスタースレイヤー』のサービスを現地時間2023年6月30日に終了すると告知した。来月1月31日には、Google PlayおよびApp Storeでの配信も終了予定。


『ウィッチャー:モンスタースレイヤー』は、位置情報を利用し、『ウィッチャー』の世界に登場する怪物たちと戦うAR RPG。iOS/Android向けに基本プレイ無料で配信されている。舞台となるのは、ゲーム版『ウィッチャー』の世界よりも前の時代。大陸には怪物たちが闊歩していた。

本作は位置情報を利用したシングルプレイ主体のARゲームとなっており、プレイヤーはクエスト形式にてマップ上に点在するスポーンポイントを巡り、怪物たちを倒していく。ショップなどではアイテムを入手可能。アイテムの効果としては、プレイヤーの周りにランダムに怪物を呼び出したり、プレイヤーの攻撃範囲を拡大したり。アイテムはフレンド登録をしたプレイヤーに贈ることも可能で、オンラインにて怪物退治を助け合う要素となっている。


今回、本作は2023年6月30日にサービス終了予定であると発表された。また来月1月31日に本作はGoogle PlayおよびApp Storeでの配信も停止。同日にゲーム内のアイテム購入も停止され、新たなコンテンツの配信も停止されるとのこと。時限イベントやデイリー・クエストの更新も終了するという。1月31日までに本作をダウンロードしていたユーザーはその後、6月30日までは本作を利用可能。同日をもって、すべてのサーバーがシャットダウンとなる予定だ。

本作を手がけるSpokkoはCD Projekt傘下のスタジオ。本作のサービス終了に際して、今後SpokkoはCD PROJEKT REDに編入されるとのこと。一部スタッフはCD PROJEKT REDが開発中のプロジェクトに参加する機会が与えられるという。なお編入に際しては解雇となるスタッフもいるそうだ。そうしたスタッフすべてに対し、再就職へのサポートもおこなわれるとのことだ。

本作は2021年7月に配信が開始。レビュー集積サイトMetacriticではメタスコア72と一定の評価を集めている。配信後はアップデートによりバグ修正やさまざまな改善が実施。期間限定イベントも複数回開催されたほか、今年5月には新要素の追加もおこなわれている。一方で7月の1.3.0アップデート以降は新要素実装やイベント開催が見られず、10月以降はアップデートも停止。今回のサービス終了告知に至った。


『ウィッチャー』関連タイトルとしては、先日『グウェント ウィッチャーカードゲーム』(以下、グウェント)の新カード追加が停止される旨が発表(関連記事)。ユーザーコミュニティにバランス調整を託し、2024年以降もサービスを継続する旨が伝えられた。同作は2017年にリリースされたタイトルであり、ユーザーのMod制作も盛んなタイトルであった。一方、今回サービス終了が告知された『ウィッチャー:モンスタースレイヤー』は2021年に配信されたばかり。シングルプレイ主体のタイトルであり、一定規模のユーザーコミュニティが形成されにくいタイトルといえる。『グウェント』のような形でのサービス継続は難しいのだろう。

『ウィッチャー:モンスタースレイヤー』は2023年6月30日にサービス終了予定だ。