Bethesda宇宙RPG『Starfield』の会話文行数は25万行以上。「フリーザ級のヤバさ」と『サイバーパンク2077』ローカライズ担当もビビる

Pocket
reddit にシェア
LINEで送る

Bethesda Softworksは10月12日、現在開発中のRPG『Starfield』にまつわる動画を公開。ディレクターのTodd Howard氏が同作の内容について情報を明かした。そのなかで明かされた、本作におけるダイアログ(会話文)の莫大な量について、メディアやゲームに携わる人々が驚嘆の声をあげているようだ。

『Starfield』は、『The Elder Scrolls』や『Fallout』シリーズを手がけてきたBethesda Game Studiosが開発する、同スタジオとして25年ぶりとなる完全新作。今から300年ほど先の未来を舞台に、プレイヤーはConstellationと呼ばれる宇宙探索組織の一員として、人類最大の謎を解き明かすために宇宙での壮大な冒険をおこなう。本作については高い自由度と膨大なコンテンツ量の実装が見込まれており、例としては、1000種以上の探検可能な惑星がゲーム内に存在するとHoward氏が伝えていた(関連記事)。

そして10月12日には、Howard氏が『Starfield』の内容について語る動画が新たに公開された。なかでも特に注目を集めたのは、本作の会話文の行数についての言及だ。同氏によれば、『Starfield』の会話文行数は、25万行をゆうに超えるという。動画で示されたインフォグラフィックでは「25万2953行以上」とされている。同スタジオ過去作と比較するのであれば、『The Elder Scrolls V: Skyrim』(約6万行)の4倍以上、『Fallout 4』(約11万行)の2倍以上となるようだ。どちらの作品も、多数のキャラクターやクエストが存在する、広大なオープンワールドを旅するタイトル。そもそも膨大なやりとりが楽しめる両作の会話文量を、『Starfield』は遥かに上回っているわけだ。


この桁外れの文章量には、驚きを隠せない人々も多いようだ。海外メディアを中心とした各誌がこのトピックを報じたほか、ユーザーや業界関係者も反応している。たとえば、CD PROJEKT REDにてジャパン・カントリー・マネージャーを務め、『サイバーパンク2077』の日本語ローカライズなども手がけた本間覚氏がSNS上でコメント。「今まではラディッツやナッパが相手だったところに、フリーザが来るレベルのヤバさ」と表現した。

上述の例えは、漫画・アニメ「ドラゴンボール」になぞらえた表現だ。同作の設定にある「戦闘力」でいえば、本間氏の挙げたラディッツは1500、ナッパは4000とされている。一方で、フリーザは53万の戦闘力を誇り、これはフリーザ登場時点では文字通り桁違いの数値。つまり戦闘力を通じて、「凄まじくケタ違いに強い」という戦慄を読者・視聴者に叩きつけたのがフリーザなのである。本間氏がそうした表現をしたのは「『Starfield』の会話文行数は25万行以上です」というHoward氏の言葉に、フリーザに対するのと同様の戦慄を覚えたためかもしれない。

そして、本間氏は前述のように『サイバーパンク2077』の日本語ローカライズも手がけた人物だ。同作自体も会話文の量は数万行をくだらないであろう莫大なボリュームを誇っている。そんな大規模ローカライズを手掛けた本間氏でさえ「フリーザが来るレベル」と強く表現したわけだ。

Howard氏は今回の動画のなかで、『Starfield』の会話システムの内容についても触れている。そちらによれば、キャラクターとの会話には説得(persuasion)システムが導入。成功確率が低い選択肢ほど、高い「説得ポイント」が得られるような仕組みが示唆されている。ほかにも、本作のダイアログは広い選択肢と深みをもつ仕組みとなるようだ。そうした設計が、桁外れの文章量にも繋がっているのかもしれない。本作がほかにどんな「桁外れ」な部分をもっているのか、今後の情報公開にも期待したい。

Starfield』は、PC/Xbox Series X|S向けに2023年前半に発売予定だ。



※ The English version of this article is available here

Pocket
reddit にシェア
LINEで送る