宇宙探索RPG『Starfield』“ゲームが始まるまでの”ストーリー年表公開。人類は2050年に火星に降り立つ

 

Bethesda Game Studiosは8月14日、同社が現在開発中のタイトル『Starfield 』公式サイトを更新。新情報として、同作の世界において起こった歴史的イベントが年表形式で公開されている。


『Starfield』は、『The Elder Scrolls』シリーズや『Fallout』シリーズで知られるBethesda Game Studios(以下、Bethesda)が手がける完全新作RPGだ。人類が太陽系外に進出している2330年の世界を舞台に、プレイヤーは希少なアーティファクトを求める宇宙探検家集団コンステレーションの一員として、広大な宇宙の星々を冒険する。

今回『Starfield』公式サイトにて公開された年表では、同作の世界における宇宙進出の歴史が記されている。これは本作にプレイヤーが登場するよりも前に起こった出来事の記録だ。その濃密な内容から複数の固有名詞が多々登場するため、今回の年表公開で明らかとなった歴史を概略として本稿にて記載する。


人類は2050年に火星へ初着陸して以降、2100年までには宇宙を生活圏とすることに成功。その後人類は太陽系に最も近い恒星系「アルファケンタウリ」(ケンタウルス座アルファ星)まで宇宙探索を進めていった。

こうして宇宙進出を果たした人類は、居住地となるコロニー建設や入植地となる星々の開拓を進めるなか、コロニー連合と自由恒星同盟なるふたつの組織が誕生。その後およそ一世紀の間、両組織間では双方の領地拡大を巡って二度の凄惨な戦争が勃発することとなる。

その戦争の傍らで、のちにプレイヤーが加入することとなる組織「コンステレーション(“星座”あるいは“点と線で連なっているもの”の意)」が発足。同組織は物理学をはじめとした各分野の学者らのほか、冒険者や元密輸人などさまざまな面々により構成された。今後ストーリーの鍵を握るであろうアーティファクトの発見も同組織によるものが最初の例として記載されている。


詳細な経緯は不明であるものの、鉱業会社に勤めていたプレイヤーは偶然アーティファクトを発見する。これをコンステレーションへと持ち込んだことがきっかけとなり同組織へ加入。その後の活動をプレイヤーが体験していくのが『Starfield』本編というわけだ。

以上が今回公式サイト上で明らかとなった『Starfield』を取り巻く世界設定・歴史の概略だ。この年表だけを見ても、本作の設定がどれほど緻密に練られたものかうかがい知ることが出来る。非常に複雑ながらも本作を待ち望むファンにとっては一層期待が高まる情報公開となっただろう。

ちなみに今回のような公式により公開された新情報・映像は、熱心なユーザー達により日夜記録/編集が続けられているようだ。過去にはBethesda公式から公開されたゲームプレイ映像を元に発売前の時点で『Starfield』の3次元宇宙地図の作成を試みたユーザーの存在も報じられている(Twisted Voxel)。日本国内においても神楽殿氏(@KAGURADEN_OF)の制作したWebサイト上にもこれまでの公式公開情報が詳細にまとめられている

以下、『Starfield』公式サイト上“歴史と物語”の項目より引用した『Starfield』歴史年表。

2050年

人類が火星に初着陸。2100年までに生活圏を宇宙に拡大

2156年

人類がアルファケンタウリ(地球から4.37光年)に到達

2159年

コロニー連合創設

2160年

ニューアトランティス設立。2161年、コロニー連合の正式な首都となる

2167年

シャイアンに移住したソロモン・コーが、最初の入植地であるアキラ・シティを設立

2188年

ソロモン・コーの呼びかけに応じてヴォライがシャイアンと手を組み、自由恒星同盟が誕生。2189年に正式に発足

2194年

コロニー連合(UC)が、ナリオン星系のデイーパラ軌道上にスターステーション「クリニック」を配置。UCに所属していないナリオン星系の住民は、これをUCによる領地拡大の動きとみて、UCにクリニックの撤去を要求。UCが拒否すると、ナリオンの住民らは投票によって自由恒星同盟への参加を決め、同盟は2195年に星系の防衛部隊を動員するに至る

2196年

自由恒星同盟の部隊動員に対し、UCはナリオン星系に艦隊を移動させ、自由恒星同盟も同様に対応。ナリオン戦争が勃発

2216年

ナリオン戦争の長期化により、民衆に厭戦感情が蔓延。2216年、UCと自由恒星同盟との間についにナリオン条約が締結され、紛争が終結する。条約内で「有人星系」という用語が正式に規定される

2221年

自由恒星同盟の市民に奉仕する精鋭の防衛・調査部隊として、自由恒星レンジャーが設立

2275年

セバスチャン・バンクスがコンステレーションを結成。結成当時の構成員には、著名な物理学者クロエ・バオ、セバスチャンの弟子にして最年少のアジャ・ママサ、異星植物相の植物学者兼専門家ダリウス・アンドリス、富豪の冒険者バーナデット・ローラン、元密輸人エヴェラド・ギル、生物学者兼医師カドリ・トーマなどの面々が含まれた。同年、ロッジがニューアトランティスに建設され、その後何世代にもわたりコンステレーションの需要に応えることとなる

2305年

バレットがコンステレーションに参加

2307年

ルナラ星系の惑星ヴェスタにて、自由恒星同盟が農業を開始。2308年、コロニー連合は、4番目の星系にコロニーを設立した自由恒星同盟がナリオン条約に違反していると主張。外交交渉は決裂。UCはヴェスタを包囲し、防衛のために残った(あるいは連れてこられた)者たちを無差別に虐殺する。コロニー戦争が正式に開戦

2310年

コンステレーションが最初のアーティファクトを入手し、同組織のアーカイブに保存

2311年

数年間の紛争を経て、シャイアンの戦いにおいてコロニー戦争が事実上の終結を向かえる。自由恒星同盟の民間人や軍隊による小艦隊を用いたゲリラ戦法で、UC海軍の主要艦船が次々に撃破された結果によるものだった

2315年

コロニー戦争で自由恒星同盟が民間船を利用したことを受け、UCが対抗策の一環としてUCバンガードを設立する。UC独自の民間海軍であり、大多数がコロニー連合とその国益を守ることを誓った民間人の船舶で構成されていた。UCバンガードに貢献した者には、究極の報酬としてコロニー連合の市民権が認められた

2319年

サラ・モーガンが最年少でUC航海士兵団の指揮官に就任。しかし、2320年に部隊は解散となり、その在任は短命に終わる。放浪の身となりながらも、鍛えた腕を有効活用する道を探していたモーガンは、コンステレーションに参加する

2321年

有人星系有数の宇宙船造船業者ストラウド・エクランドの共同所有者ウォルター・ストラウドがコンステレーションに参加。同組織最大の財政援助者となる

2322年

元・紅の艦隊の海賊ウラジミール・サールがコンステレーションに参加

2325年

サラ・モーガンがコンステレーションの議長代理に就任

2325年

神学者マッテオ・カトリがコンステレーシ

ョンに参加

2326年

バレットがコンステレーションのアーカイブにてオリジナルのアーティファクトを発見。特別なものであることを悟る

2326年

サラ・モーガンとの数ヶ月におよぶやりとりの末、大学院生にして気鋭の科学者ノエルがコンステレーションに参加

2327年

自由恒星レンジャーのサム・コーと娘のコラがコンステレーションに参加

2328年

アンドレヤがコンステレーションに参加

2328年

バレットの説得により、コンステレーションがスターステーションL-868を購入し、深宇宙スキャナー、通称〈アイ〉に改修

2330年

『Starfield』の物語が始まる

『Starfield』は、PC(Steam/Microsoft Store)/Xbox Series X|S向けに9月6日発売予定。Xbox/PC Game Pass向けにも提供される。また、Premium Edition以上のバージョンを予約購入すると最大5日間の先行プレイが可能。