『Apex Legends』アリーナモードで大量の不正アカウントが一斉摘発。開発者に“司法取引”を持ちかけるユーザーも


Apex Legends』にて、アリーナモードで不正をおこなっていた大量のアカウントが、一斉に停止処分となったようだ。開発元Respawn Entertainmentのセキュリティ担当者が伝えている。


『Apex Legends』におけるアリーナモードはシーズン9より常設となったゲームモードだ。3v3にて、3ラウンド先取を目指して戦闘を繰り広げる。武器・消耗品・アビリティなどはマッチ開始時のメニュー画面にて事前購入。限られた資金のなかでの、購入アイテムの取捨選択も重要となる。また、アリーナーモードには通常モードとランクモードが存在。ランクモードでは、アリーナランクポイントをかけた緊張感ある戦いが展開されている。

そして今回、このアリーナモードにおける不正アカウントが大量にBANされたそうだ。Respawn Entertainmentでセキュリティアナリストを務める、HideoutsことConor Ford氏が伝えている。同氏のTwitterアカウントは、本作の不正プレイヤー対策にまつわる情報をしばしば告知している。

同氏によると、アリーナランクのシステムの穴を突いたユーザーや、アリーナモードで6人談合(6-manning)をおこなっていたユーザーらが処罰の対象。各プラットフォームあわせて1307個のアカウントを停止処分にしたとのこと。停止期間は2週間から永久停止までで、不正行為の程度に応じて定められるという。

なお、6人談合がどのような手順でおこなわれたのかは明かされていない。名前が指すとおりであれば、6人で示し合わせてマッチング。一方のチームのアリーナランクポイントが上がるように、対するチームが試合を放棄するようなプレイをしていたとも考えられる。アリーナランクにおいては以前より6人談合が問題となっており、今年の1月にも、Ford氏は568個のアカウントを停止処分としたと伝えていた

さらにFord氏は上述の報告の後、アリーナにて不正をおこなっていたプレデター帯のアリーナランクプレイヤーについて、各プラットフォームあわせて925個のアカウントを停止処分にしたと報告。これにより、「リーダーボードは浄化された」とのこと。これが上述の1307個のアカウントに含まれるのかは不透明。いずれにせよ、かなりの数のユーザーが不正によってアリーナランクのプレデター帯まで上り詰めていたようだ。

Ford氏による今回のBAN報告には、ほかの開発者も反応を示している。ライブチームサポートを務めるRSPN_Pav氏は、6人談合をおこなった20人のNintendo Switch版プレイヤーには特に失望している、と表明。ゲームデザイナーを務めるJohn Rarson氏は1307人の談合プレイヤーへの諫言として、「別の趣味を見つけろ」というFord氏の言葉を引用した。

なお、Ford氏のInstagramにはアカウント停止処分を受けたとみられるユーザーからのメッセージが届いたそうだ。メッセージによると、同ユーザーは自分の知る50人以上の不正ユーザーを報告するかわりに、自身のアカウントを復活させてほしいと懇願している。いわばFord氏に司法取引のような提案を持ちかけているわけだ。同氏はこの提案を受け入れたのか明かしていないものの、「これまでInstagramに届いたなかでもお気に入りのメッセージ」とコメントしている。

『Apex Legends』アリーナモードに蔓延る不正者が一斉摘発された今回の一幕。Ford氏の監視の目は、アリーナモードにも例外なく向けられているようだ。なお、日本においてはチーター/グルーパー(チーミング)の公式通報窓口としてRin Matsuoka氏が対応している。不正者と出会った際には、証拠となるクリップ(動画)を添えて報告しよう。